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【43話】あれから半年【人間廃業】

改めて、この話はフィクションです。
実際の登場人物や団体等は現実ものと一切関係ありません。


ご無沙汰してます
所要で漫画喫茶に数年ぶりに入り、一時間程時間を潰さなければならないので、読みたい漫画もなく、ちょっと一筆。

身近な人間も見てくれいているので、書いて良い内容かの判断が難しく、話を止めてしまってましたが、どうせフィクションなのでその必要も無いと思い、ちょこちょこ続きを書こうと思います。


前回の話が7月28日の投稿で、その頃まで半月ほど、僕は仲間数人とバカラを数日に及んでやっていました。


プレイヤーではなく、胴元として、30万バランスというレートで、週に2~3回程のペースだったろうか、市内某所のとある一室で、まぁ世間一般から見るとかなり香ばしい方々とお手合いをさせて頂いておりました。


こんな僕の記事を読んでいる物好き人にバカラのルールをわざわざ説明する必要も無いと思いますが、「バランス」というのは、プレイヤーとバンカーの差が30万以内に収まるように打ち手はbetするのが胴サイドからのルールというか、お願いとなってます。

↑「バカラ、なんだそりゃという変わり者な方はこちら」

プレイヤーに20万betしている人が居たら、プレイヤーには残りの人はあと10万までしか合わせてbetする事ができませんが、バンカーには50万まで入ります。
つまり、親は「一回の勝負で30万までのリスクしか取りませんよ」、というのがこのバランスのルールです。


ルールはノーコミッションバカラや、バンカーコミッションと言われている、バンカーで勝利した場合に5%の配当が取られるコミッションルールではありません。その代わり、韓国やマカオではメジャーと言われている、バンカーシックスという、バンカーにbetしていて且つ「6」で勝利した場合に限り、配当が50%しか付きません。

代わりにサイドbetとして、スーパーシックスやフォーチュンシックスと言われる、「バンカーが6になる」という条件にbetする事ができます。この場合配当は12倍が付きますが、サイドベットの掛け金には上限があります。


当然大金持ちとは程遠い僕にとってはリスキーなレートではありますが、ちょいとひと儲けのつもりで初めたこのバカラ、親の控除率は1パーセントを超え、アジア圏のカジノは例外無くこのバカラで成り立っているのが現実です。

仮にプレイヤーに50万、バンカーに80万、合計130万のチップがテーブルに置かれると、30秒もかからずに終わる1番の勝負に対してのハウスエッジ(親の控除率)は1.5万弱くらいでしょうか、これを無数に繰り返す上に、勝率はほぼ50%のじゃんけんの繰り返し、多少の分散はあれど微々たるもので、資金さえあれば長期的にみると親が負ける訳が無い仕組みなのがバカラというゲームです。


僕含めて胴元は2~3名、2月1日から某所で受け始めたのを皮切りに、後に場所を変え、最後の盆は7月30日まで、合計266シューターを撒きました。

1シューターはトランプにして6デッキ、312枚、1シューターで100回と少しの勝負をし、次のシューターに移ります。

1シューターを凡そ105番勝負と計算すると28000回弱の勝負をしました。テーブルに1度に乗るチップをざっくり30万円(実際にはもっともっとあったでしょう)と計算しても

総ベットは約84億、胴元の期待値は8千万を軽く超えてますね。
僕の街なら立派な戸建てを購入し、高級車を買ってもお釣りがきます。


さて結果から言いましょう


結局収支は約1900万負け、僕らは現金が尽きた訳では無いですが、どうにも勝てないこの勝負からギブアップしました。


さて・・・

では少し真面目な確率の話をすると、バカラはじゃんけんと書きましたが、勝率はどうなっているのかというと

プレイヤーにベットして勝利する確率44.62%
バンカーにベットして勝利する確率45.86%
タイ(引き分け)は9.52%でこの場合はベット額は返金されます。

凡そコインフリップと言っても良いでしょう


僕は統計学には明るく無いのと、僕自身あまり頭の良い方の人間ではありませんのですが、軽く数字の説明を


50%の勝負で分散が10%以下に収まる確率は危険率(有意水準)を最大の5%に設定したとしても約384回、約4000回弱で分散が5%以内に収まり、僕らが実際に勝負したのは凡そ28000回、1%強のエッジがマイナスに転じる確率は天文学的な数値になる事は間違い無いはずです

危険率の意味が解らない人は意味を調べてみて下さい。これを5%に設定する事が、どれだけ確率を信用してないかが分かると思います。


さて、そこまで控えめな計算をしても、どうして僕達はこのゲームに勝ちきれなかったのでしょう。


それは僕達がこの勝負から降りてから、
約5カ月後に判明する事になります。


~続く~

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