【31話】カジノのVIP【まだ人間？】

-前回の続き-

カジノの話をしたので、知ってる範囲でカジノのVIPの話

俺はボスと韓国カジノはすべて回っているのと、先輩の紹介等のラッキーもあって韓国全てのカジノでVIPカードを手に入れた。

どうやったらなれるのか、みたいな話はたぶんそこら中にもっと詳しい情報があるので、為にならないかもしれないけど、書いておく。

まず一般的にはバカラで、１番の平均ベットサイズが日本円で３万を下回らない事が最低条件。（ちなみに明確な決まりは無い）

空港近くのパラダイスシティの個室でプレイできる一番上のクラスは平均５万以上くらいに少しハードルが上がる。

場合によっては300万程度のデポジット（預け払い金）が必要で、これは没収されるわけでは無い。
※「見せ金」みたいなもので、これだけ遊びますよーという器量を見せて、一旦は現金からチップに替える必要があったりする。

これらを頻繁にこなしていると、カジノのフロアのリーダー（ピットボスと言われている）からVIPのインビテーション（招待）が来る。そうすると持っているメンバーズカードがグレードアップされる。

またはすでにVIPの友達なりが居るならば紹介で簡単になれる場合もある。

しかしこの後者のパターンで作ったVIPカードは弱く、カジノ側は客が使った金額等を性格に把握しているので、所詮ハリボテのVIPカードという事で、正式なVIPとしては扱われない。

あまりデカい面をしない方が良いだろう。

【メリット】

VIPになると販促（ジャンケット）と言われるマネージャーみたいな人間が付く。彼らは今後の旅を完璧なまでに快適にサポートしてくれるし、日本語もめちゃめちゃ達者だ。

飛行機の往復はカジノ側の負担でビジネスクラスで用意してくれる。
チェックインカウンターに行きパスポートを見せるだけで、チケットと空港内のVIPラウンジの利用チケット等、すべて手配は完了してある。

※これは全員かはわからないが、飛行機に乗ってから書く手荷物の紙も、所持金等を予めカジノに伝えておけば、すべて記入済みで用意してくれていた。（これ大丈夫なんか？）

まずは空港からカジノホテルの間の移動や、外食や観光に出かけるときの移動もすべてリムジンで送迎してもらえる。
リムジンの中では漫画に出てくるようなシャンパンのサービスは無いが、運転手は通常タクシーでは不可能な喫煙を許可してくれる事も多く、わりと優しい。

ホテルに到着、もちろん部屋はスイートルームで宿泊代も完全に無料。

ルームサービスもミニバーに入っているものの好きに注文しても一切請求は来ない。ガラスのショーケースに入っているブランドのパンツも香水も好きなだけ持ち帰ってOKだ。（そんな下品な人はあまり居ないと思うが）

※「外で焼肉が食べたい」とかのワガママもOK。カジノの抱えつけの店でカジノのツケ払いで食べ放題。「ビックマック食べたい」とか言えば車でどこまでもパシリに行ってくれる。
くれぐれもどっかの誰かみたいにブランドのコピー品買いたいから闇市まで送って！みたいなのはやめておこう。VIPなんだから。

部屋から頼むマッサージも無料だが、韓国のカジノホテルで可愛い女性のマッサージ師はあまり期待できない。（見た事無い）

時折VIP専用のインビテーションが届く。家族にバレたくない場合は事前に聞かれるので大丈夫。賞金1000万とかの無料バカラトーナメントや、倖田來未やBOA等、VIP専用ライブ＆ディナー会等の招待も来た事がある。

円からウォンの換金ギャップもすべて保証してくれる。
到着した時のレートでしっかりアウトしてくれるし、現金が多すぎて税関が面倒な場合は日本に到着してから販促が自宅でも職場でも届けてくれる。

これらのすべてのサービスは彼女でも女友達でも嫁でも、女性であれば１人分はすべて負担してくれる。
理由はご察し。
韓国は風俗が合法じゃないからね。

とまぁ、書き殴ると随分と長文になった。

つまり贅沢し放題ってわけ。すごいね。

デメリットといえば、通常のメンバーズカードだとプレイする事にポイントが溜まって、いろいろな事に使えるのだが、それが一切付かない。マハラジャはローソンでポンタカードを出さないでしょ。

当然だけど滞在期間中は最低限のプレイが必要になる。
パラダイスシティカジノのダイヤモンドクラスを維持するには、俺はミニマム５万のテーブル（個室）で１日あたり２シューターのプレイが必要だった。
※韓国のバカラは１シューター１２デッキなので、１シューターでおおよそ110から120番くらいの勝負になる。

あとは安いテーブルでプレイするのが照れる。

暇つぶしに100-300のホールデムのテーブルで遊んでいる時に、俺の販促に声をかけられて、「調子良いですかー？」って聞かれた時はかなり恥ずかしかった。

暫く通わなくなるとカジノからも見切りがつけられて、インビテーション等も徐々に届かなくなる。

改めて言う

それだけのサービスを与えて、人件費やらなにやらを全てペイしてもプラスになるくらい、バカラは勝てないゲームなのだ。

ご利用は計画的に

-続く-