オーケストラの弦楽器の見分け方〜大きさ編〜
バイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバス。
4つの弦楽器がオーケストラには登場します。アマチュアコントラバス弾きの偏った視点から、大きさ比較でそれぞれ4つの見分け方を考えてみました。
バイオリン
1stバイオリン、2ndバイオリンの2つに分かれるので、人数がいちばん多い。
音域は4つの中ではいちばん高く、楽譜では「ト音記号」を使います。弓の全長はバイオリン本体より長く、軽いです。本体だけでいうと3倍の大きさのあるコントラバスの弓より、長いんです!
※弓はヴィオラ→チェロ→コントラバス となるにつれて、短く重くなっていきます。
ヴィオラ
バイオリンより少し大きく、音域も低くなります。ト音記号より低く、ヘ音記号より高い音域の「ハ音記号」を使います。この記号はチェロや、管楽器にもときどき登場しますが、常にハ音記号のみを使うのはヴィオラだけ。
楽器の大きさには個体差があり、大きいものは弾くのもたいへんそう。身体への負担を軽減するために、楽器の容積は維持しつつ身体に触れる部分はバイオリンの寸法になっている、変形ヴィオラというものが存在します。芸術的なかたちをしています。
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弓や駒、顎当てはバイオリンとほぼ同じ大きさのものを使うので、楽器本体に対して顎当てが小さくみえたらヴィオラ!ということにしています。でもやっぱりケースに入ると、バイオリンと区別するのはなかなか難しいです。
チェロ
エンドピンを長くだして、椅子に座って足にはさんで弾きます。カブトムシのようなかたちをしているケースを背負って運びます。基本的には、ピアノの左手の記譜でおなじみの「ヘ音記号」を使います。
コントラバス
コントラバスのみ起源が「ヴィオール属」になり、調弦だったり弓の形状、楽器の形が少し他の3つと違うところがあります。(ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロは「ヴァイオリン属」です)
「ヘ音記号」を使いますが、チェロより1オクターブ低い音域。そこからさらに低い音域に弦を一本増やした五弦コントラバスも多いです。その場合は楽器本体も大きくなります。チェロくらいの小さなサイズのコントラバスもありますが、ソロ向けなので、見かける機会は少ないです。