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風薫るBean Bagsの苦い朝

Milt Jackson & Coleman Hawkins『Bean Bags』(1960/ Atlantic)

Milt Jackson – vibes
Coleman Hawkins - tenor saxophone
Tommy Flanagan - piano
Kenny Burrell - guitar
Eddie Jones - bass
Connie Kay - – drums

ミルト・ジャクソンと言えばMJQだが、あれはジョン・ルイスにコントロールされたミルトなのだ。マイルスとモンクの喧嘩セッションで名高い『バグス・グルーヴ』も脇役に追いやられている。ミルト・ジャクソンというと、様々なアーティストとのセッション・アルバムがあるのだ。

一番有名なのは『バグズ&トレーン』かな。ギターリストの大御所で『バグズ&ウェス』とか。人ではなく『バグズ&フルーツ』とか。ミルト・ジャクソンがヴィブラフォンの大家であり、ジャズではメインに成りにくかったからなのか。他のバリトン・サックスのジェリー・マリガンもこの手のセッション・アルバムが多い。

それでミルトがホーキンスと演った『Bean Bags』ですよ。これネーミングも上手いと思う。通常だったら『バグズ&ビーンズ』です。それは先輩ジャズマンのホーキンスには失礼というもの、ホーキンスの「Bean」が先です。でもこのホーキンスの渾名は知らなかった。

サイドメンもトミフラにギターがケニー・バレル。ホーキンスのバンドにミルト・ジャクソンが客演した感じですかね。もう一曲目から素晴らしい。そして、ブルースも。何気なく普通に凄い!

これがジャズの醍醐味です。レギュラー・メンバーでもないのに、この相性。


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