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シン・短歌レッスン5

何でボケているのかな。ちゃんと撮ったつもりなのに。寒桜。なんでこんな長い間咲き続けているのだ。桜は一瞬で散るものだと思っていたのに。

正式には、寒緋桜というみたいだ。冬の季語だから俳句は詠めるわけだ。

手が震え緋寒桜のぼけ具合

塚本邦雄短歌

坂井修一『塚本邦雄』

当時失踪中だった岡井隆に宛てた一首だという。『雨月物語』「菊花の契」に由来する男同士の友情なのだそうだ。

模範十首

胸のここにはふれずあなたも帰りゆく自転車の輪はきらきらとして  『春の草』
ポニーテールの髪のわが娘と草はらに遊ぶ再婚せぬと決めては  『春の草』
草はらの明るき草に寝ころべり最初より夫など無かりしごとく  『春の草』
身に残る何あらむやと嘆くとき盲腸の位置かすかに痛し  『夜の埃』
ヘアピンを傷痕のごと散らばせてわれは薄暮のタイルに冷えゐつ  『夜の埃』
勝気なるひとり暮らしのわが夜に産むは無精卵の如き歌いくつ  『夜の埃』
ひしめきて位置を争ふ東京にわが足立つる空地はなきか  『花粉点々』
埃ふくガードの下の靴みがき目あげて田舎のわれを見透す  『花粉点々』
プラタナス黄ばみ吹かるる街にしてギブアンドテイクの恋ばかりみる  『花粉点々』
汚れたる花粉の如く運ばるるわれか終電を濡らしゆく雨  『花粉点々』

『中城ふみ子歌集』

昼間の『春の草』は強がるふみ子が伺えるが『夜の埃』になると気分は沈んでゆく。『花粉点々』は子供を北海道に残して東京に上京したとある。岡本太朗の絵などを見たりしたようだが、東京の生活には馴染めなかったようだ。

今日の予定

原作大賞のnote作成。第一課題。
映画短歌。今日は何がいいか考え中。今日は第一課題だけで手一杯になりそうだ。

『往復書簡 限界から始まる 』上野千鶴子 , 鈴木涼美

 フリーのライターになる困難さの話が出てくる。結局、雑誌媒体だと単価はどんどん安くなり、ネット媒体は無料化が多いから一部の者しか利潤は上がらない。ライターで在る前に枕詞が必要なんだということだろう。例えば元AV嬢でもいいけど。ただその時の賞味期限というものがあるので、また同じくそれを目指して若返り化もあり、編集者はハイエナのように食い尽くすだけだという話だ。 
 それを乗り越えるのはスキルが必要だということで、鈴木涼美も文学の挑戦だったのかもしれない。その時の上野千鶴子のアドバイスとしては文体を変えるということだが、確かに『ギフテッド』はそれまでと違う硬質な文体を目指していたわけだった。ただ上野千鶴子は小説家という安易な道を選んで失敗する例も数多くあるという。参入しやすさは、それだけライバルも多いのだ。だったら自分の書きたいものを書くことだけじゃないかと思うのだ。

映画短歌

『㊙色情めす市場』だな。

市場ゆく母は春売り
叛逆の
娘逃亡 過激派の夢

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