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アメリカにSOS

『友情にSOS』(2022/アメリカ)監督キャリー・ウィリアムズ 出演RJ・サイラー/ドナルド・ワトキンス/セバスティアン・チャコン/サブリナ・カーペンター/マディー・ニコルズ

KD ダビラの脚本によるキャリー ウィリアムズ監督の 2022 年のアメリカのコメディ ドラマ スリラー映画です。これは、ウィリアムズとダビラの 2018 年の同名の短編映画を長編化したものです。2022年のサンダンス映画祭でプレミア上映されました。Amazon Studiosによって配布され、2022 年 5 月 20 日に限定リリースが行われ、続いて 2022年 5 月 27 日にAmazon プライムがリリースされました。

Wikipedia

邦題がダサいけど(原題はEmergency)、町山智浩氏の2022年ベスト10に入っていた映画だったので鑑賞。Amazon Primeで視聴することが出来る。

アフリカから来たエリート留学生と地元の黒人学生の交流を描いたブラック・コメディ。ちょうど春休みでアメリカの大学はパーティーシーズン。その一流パーティーをすべて制覇しようとした所に二人の共同住居に意識不明の女子高生が倒れていたことから、彼女を巡っての一連の騒動を描いている。

地元の黒人は迂闊に白人の女子の事件に関わることは、アメリカでは犯罪者にされるも等しいことだと主張して、関わりを否定するのだが、黒人留学生は人命救助のためにも無関心ではいられないと彼女を介抱する。アフリカ人留学生が知るアメリカの差別の現実を描いた社会派コメディ映画として面白かった。

アフリカ出身ということで、オバマ元大統領になぞらえているのだが、留学生もオバマ元大統領のようになれると自由な国アメリカへやってきたこともあるのだが、オバマ退陣以降のアメリカの黒人社会を巡る状況を理解出来ないでいる。それで女子高生を助けようとするのだが、次々とヤバいことに遭遇しながらアメリカ社会の今を体験するという映画。

オバマ以降のアメリカ社会を描きながら、最終的にはアメリカン・ドリームを体現するような映画になっているのは作りが上手いかな。コメディとしたことも成功していると思う。現実は辛いものがあるのだが、黒人社会としてはせめてブラック・コメディにしたということなのか?

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