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悲惨な家族映画

『高速道路家族』(2022/ 韓国)監督イ・サンムン 出演チョン・イルラ・ミランキム・スルギペク・ヒョンジンソ・イスパク・ダオン

解説/あらすじ
テントで寝て、夜空の月を照明として暮らすギウ(チョン・イル)と3人の家族。彼らは、高速道路のサービスエリアを転々とし、再び遭遇することのない訪問者に2万ウォンを借りながら食いつないでいる。ある日、すでにお金を借りたことのあるヨンソン(ラ・ミラン)と別のサービスエリアで再び遭遇してしまう。不審に思ったヨンソンはギウを警察に届け出る。ヨンソンは残されたギウの妻ジスク(キム・スルギ)と子供2人を放っておけず、家へ連れて帰り一緒に暮らすことになるが…。悲劇か喜劇か?本国では賛否両論の嵐を巻き起こしている想像もつかない衝撃の結末を、目撃せよ――!

『パラサイト 半地下の家族』の二番煎じのように書かれていたが『万引き家族』と『ベイビー・ブローカー』系の映画。その背景には保護されない厳しい現実があるのだが、それは日本も同じなのか。まあ父が犯罪者というだけでアウトだと思うが。

ただ父は精神を病んでいるようでその問題があった。結果的には父以外はどうにかやっていけそうなラストでいいと思うのだが、それ以外に一家心中とか悲惨な現実しかないだろう。喜劇的に描いているが父の狂気が喜劇というふうには思えない現実なのか。子供たちの映画だから涙誘うようには出来ている。子供たちと妊娠した母の面倒を見る夫婦(おばさんが主体だが)の人情劇とみれないこともないが、やはり父親の狂気がリアリティありすぎなのかな。役者の演技力の問題もあるが、もっと喜劇にしても良かったと思う。救えない映画なのだが。『フロリダ・プロジェクト』のような映画にしたほうが良かったのかな。ホームレスでも家族で楽しむイベントがあるとか。前半だけ楽しいのだが、中盤以降悲惨な話なので辛い映画になってしまった。



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