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『ガンパウダー・ミルクシェイク』は様々な映画をシェイクしている

『ガンパウダー・ミルクシェイク』(フランス/ドイツ/アメリカ/2021)監督ナヴォット・パプシャド 出演カレン・ギラン/レナ・ヘディ/カーラ・グギーノ/クロエ・コールマン/アダム・ナガイティス/ミシェル・ヨー

解説/あらすじ
ネオンきらめくクライム・シティ。サムはこの街の暗殺組織に属する腕利きの殺し屋。だがある夜、ターゲットの娘エミリーを匿ったことで組織を追われ、命を狙われるハメに。殺到する刺客たちを蹴散らし、夜の街を駆け抜ける2人は、かつて殺し屋だった3人の女たちが仕切る図書館に飛び込んだ。図書館秘蔵の銃火器の数々を手に、女たちの壮烈な反撃が今始まる!

ダサかっこいいB級映画。しかし、監督がリスペクトする映画を踏まえている感じで好感が持てた。例えば主人公はキル・ビルとか女戦士の系譜だけどちょっと『グロリア』が入っていたり。カーアクションは『フレンチ・コネクション』とかリスペクトしているらしい。子供がハンドルとオートマ操作。手を麻痺したヒロインが足でブレーキ・アクセルで魅せる。

それほど難しく考える必要もなく男社会から狙われる主人公を女性たち(図書館員)が助けるというエンタメ映画。会社組織の不合理な犠牲になってきた女性が、組織の命令のままに父親を殺害し、孤児になった子供を守っていく。そのヒロインの母親も殺し屋だったというストーリー。

図書館が女性たちをつなぐ秘密クラブになっているのが面白い。それぞれ本に隠された武器のシャレが効いている。ヴァージニア・ウルフだったり、『嵐が丘』だったり。

音楽の使い方もいい。ただジャニス・ジョップリンであれだけ盛り上がるのだから、もっと女性の歌を多用しても良かったかな。その前に観た『355』よりは遊びもあって、純粋にエンタメ映画として楽しめた。



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