「『いちご白書』をもう一度」と「サークル・ワルツ」
『いちご白書』(1970年製作/109分/G/アメリカ)監督: スチュアート・ハグマン 出演:ブルース・デイヴィソン、キム・ダービー、ボブ・バラバン、ジェームズ・クーネン
NHKBSで録画していたのを観た。最初に観たのは、バンバンの「『いちご白書』をもう一度」がヒットしている頃で、今では考えられないが中学の視聴覚教室でみたのだ。他にも戦争映画とか観た記憶があったから映画好きな先生がいたのかもしれない。はたして、この映画で何を伝えようとしていたのだろう?世は完全にしらけ世代後で別の意味で荒れる学校だったが。
今見ると懐かしさだよな。流石にバンバンは流れてこないがジョニー・ミッチェルの『サークル・ワルツ』(歌手は別だった)が主題曲で、青春映画そのものだったんだと思う。
今見る方が興味深いというかアメリカ・ニューシネマの手法で手持ちカメラとかストップモーションとか、カット割りの斬新さとか面白い。ほとんど前半は学園生活のノスタルジーな映画なんだが、ラストシーンに向かう高揚感は民主化運動そのものなのだが、弾圧する権力側も今と変わらないのだった。
アメリカが世界に広めたというか、こういう弾圧の仕方が手本だといような。映画は勿論抗議の意味で作られていたのだが、時代が巡っても本質なところで変わってないのはまさに「サークル・ワルツ」そのものの詩だったんだと。
日本だと「『いちご白書』をもう一度」となるのだが、それは映画でということだよな(懐メロ映画)。まさか学生運動がもう一度起こせという映画ではないと思う。
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