見出し画像

『ドライビング・バニー』

『ドライビング・バニー』(2021/ニュージランド)監督ゲイソン・サヴァット 出演エシー・デイヴィス/トーマシン・マッケンジー

解説/あらすじ
ある事情から、妹夫婦の家に居候中のバニー。娘とは監視付きの⾯会交流しかできない。それでも、明るい笑顔と気の利いたトークで⾞の窓拭きをして必死に働いている。夢は娘の誕⽣⽇までに新居へ引っ越し、家族⽔⼊らずの⽣活を再開させること。そんなある⽇、妹の新しい夫ビーバンが継娘のトーニャに⾔い寄る光景を⽬撃。カッとなったバニーはビーバンに⽴ち向かうも、家を叩き出されてしまう。 「家なし、⾦なし、仕事なし」運の尽きたバニーは、救い出したトーニャと共に、ルールもモラルも完全無視の“⼦ども奪還作戦”に突っ⾛るー。

coco映画レビュアー

ニュージランド映画は珍しいかも。オーストラリアはハリウッド映画とか撮影するから、アメリカ映画と言ってもいいかもしれない。ヒロインの母親は感情的になりやすく娘を愛するあまりに夫を殺してしまい娘と暮らせなくなってしまう。その上に兄もいるんだけど複雑な家庭事情なわけだった。

居候として妹夫婦の家にいるのだけれどそのうちの娘と父親の近親相姦を目撃してしまい感情が爆発する。怒ると何を仕出かすかわからない人でその部分はコミカルに描かれているのだが、内容はけっこうシリアス。ただストーリー展開がぶっ飛びすぎていて、なんでそうなるのかよくわからない部分がある。

姪っ子と伯母さんの『テルマー&ルイーズ』みたいな感じのシスターフッドとも言える映画かな。後半は『狼たちの午後』のような警官に囲まれて絶対絶命な展開。そこの造りは上手いと思う。子供と会いたい一心で、人質を取って立てこもるのだから。そのパーティー会場(子供誕生日だったのだ)作りのシーンが革命の解放区の感じでジーンとくるのだった。人質のオバサンも彼女らの仲間になるような。それでもテロリストのように周囲を特別機動隊に囲まれてしまう。そのなかで娘に電話するシーンは号泣シーンだった。

この映画ストーリーははちゃめちゃなのだが、泣かせどころのポイントをついてくるので感動してしまう。機動隊に囲まれた家でのパーティー会場作りとか。解放区のイメージだよな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?