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「スワン」というとゲイの意味もあるのか?
『スワンソング』(2021/ アメリカ)監督トッド・スティーヴンス 出演ウド・キアー/ ジェニファー・クーリッジ/ マイケル・ユーリー/ リンダ・エヴァンス
解説/あらすじ
現役生活を遠の昔に退き、老人ホームでひっそりと暮らすパットは思わぬ依頼を受ける。かつての顧客で、街で一番の金持ちであるリタが、遺言で「パットに死化粧を」とお願いしていたのだ。ゲイとして生き、最愛のパートナーであるデビッドを早くにエイズで失っていたパットは、リタの遺言によってさまざまな思い出が去来する。すっかり忘れていた生涯の仕事への情熱や、友人でもあるリタへの複雑な思い、そして自身の過去と現在…。ヘアメイクドレッサーとして活躍してきたパトリック・ピッツ ェンバーガー、通称“ミスター・パット”にとっての「スワンソング」は、はたしてわだかまりを残したまま亡くなってしまった親友であり顧客のリタを、天国へと送り届ける仕事になるのか——。
coco映画レビュアーもTwitterと連動できなくなって今月いっぱいで閉鎖されという。そういう風に一つ一つの出来事は過去になっていくんだな。まあcoco映画レビュアーが初めてというわけではないけど長いネット生活の中ではいろいろなことがあった。
というわけで今回の映画も「スワンソング」という最後の歌という意味の映画だがそれほど暗い映画でもなかった。それはゲイである主人公が老人ホームを抜け出してかつての女友だちの死化粧をするというヘアメイクドレッサーの話だからか?
先日見た『ザ・ホエール』は室内劇という緊張感あるドラマだったが、こっちはホームを抜け出した後にロードムービーと言ってもいい明るさがあった。それにちょうどその頃流行ったディスコナンバーが懐かしさを醸し出している。ゲイである主人公が出入りしていたダンスホールでのシーンとか面白い。最近のゲイはネットで出会うから、そのようなダンスホールを必要としないと。またその御蔭でアル中にもならないと言うかつてのゲイ友のゴーストを見たりするのだった。
死者(彼岸)の世界観は詩的な雰囲気を醸し出す。かつての華やかな時代と現実の姿と。それでもパットを演じるウド・キアーのゲイの演技は演技でないのかもしれない。そのぐらい役の中に溶け込んでいた。最後の死化粧のシーンも良かった。
「スワンソング」というのが最後の舞台という意味だった。
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