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チェロの貴公子の演奏は疲れない

Pierre Fournier"Aristocratof the Cello"

20世紀最大の名手のうちの1人の本質を捉えた素晴らしい6枚組CDセットをご紹介します。ジョージ・セルとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのあまり知られていないドヴォルザーク協奏曲、いくつかの楽しいバロックとクラシックの協奏曲(ヴィヴァルディ、クーペリン、ボッケリーニ、ハイドン)、フィルクスニーとのブラームスのソナタ、ショパン・ソナタなど、素晴らしい珍しい録音の宝庫チャイコフスキーの奇想的小品の最初のリリースを含む素敵なアンコールのCD-6分間の純粋な喜び。

ピエール・フルニエのチェロは、名人芸をひけらかすゴリゴリとしたものではなく、どことなく優雅さが感じられるのです。それは選曲にも出ています。最初のヴィヴァルディはバロックの優雅さ、チェロの貴公子と言われるのも名人芸タイプのソ連のチェリストとは優雅さが違うような。それでもドヴォルザーク協奏曲とかもやっていますけど、ストラビンスキーなどの曲もそつなくこなしています。

ブラームスやフランクの定番のチェロ・ソナタもチェロが出しゃばるものではなく、ピアノとの調和しています。というよりピアニストがジャン・フォンダという息子さんのようです。そんな息子さんとの共演の室内楽は、宮廷音楽的な雰囲気になっているのかもしれないです。


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