「朝の歌」と「サタディ・モーニング」

朝の歌     中原中也

天井に 朱(あか)きいろいで
  戸の隙を 洩れ入る光、
鄙(ひな)びたる 軍楽の憶(おも)ひ
  手にてなす なにごともなし。

小鳥らの うたはきこえず
  空は今日 はなだ色らし、
倦(う)んじてし 人のこころを
  諫(いさ)めする なにものもなし。

樹脂の香(か)に 朝は悩まし
  うしないし さまざまのゆめ、
森竝(もりなみ)は 風に鳴るかな

ひろごりて たいらかの空、
  土手づたい きえてゆくかな
うつくしき さまざまの夢。

先が見えないまま十月が終わろうとしているときに、朝から中原中也の詩を読んで暗くなってしまった。ソニー・クリス『サタディ・モーニング』だよな。ただ中原中也は、長谷川泰子と別れた直後に書かれたものだった。そう思うと安心する。失恋のショックはこのぐらいは誰でもあるもんだ。失恋しじゃなくて、失業の現実感だった。

追記

The Velvet Underground, Nico "Sunday Morning" こっちの方がいいかな。


不安で一睡もできないまま迎えた、
日曜の朝。

外は明るくなってきたけど、
あなたの世界は暗いままです。

「どう生きればいいの?」

ただ生きてみるだけで、
世界はあなたの道を示してくれます。


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