シン・短歌レッスン20
葛原妙子短歌
今日も川野里子『幻想の重量』から。
葛原妙子の歌風は最初からあったわけでもなく、疎開体験と短歌結社の中に目標とする先輩がいたということだった。その先輩の短歌に近づこうとして、代表作もうまれたという。その先輩、倉地與年子「ねがへれば又きこえてくる纏綿(てんめん)の鐘よ足ら乳の母のおもひ」の一首は米兵の戦争花嫁が子供を産むのに反して日本は産児制限が起きる(生活の為?)「奔馬」とは米兵のことなのか。
図書館で塚本邦雄『百珠百華―葛原妙子の宇宙』も入手。これで葛原妙子対策もばっちりだ!と思ったら塚本邦雄の評論では余計に混乱しそう。塚本邦雄が言うには、まったくの白紙から歌が出来るはずはなく、一つの歌には百の歌の影響があるというのだ。まあ、その通りなんだけど、それを明らかにしたところで、で?だよな。重要な一つに絞ってくれ。「訶梨帝母」とは?「鬼子母神」だった。ようは葛原妙子は「鬼子母神」だと言っているのだ。そうか芥川の『杜子春』のイメージもあるな。
模範10首
山田航『桜前線開架宣言』より「しんくわ」という歌人。インターネットのハンドル名が歌名になったという変わり種。結社出身ではないネットから出現した「へなちょこ青春」短歌だという。文化系卓球部出身のようんだ。
「海賊のような髪型」はよくわからんけど、卓球のボールを投げ上げた時に髪の毛が搖れる様が見事だ。比喩も独創的で面白い。
「間接キス」に意味を持たせるなんて高校生までだろうな。
これはニットのシャツとかに下着を着ないからかな。なんとなくそんなことがあったような。「男子として」のリフレインがいいところを突いている。
「マブチモーター」という固有名詞のおもしろさか?だんだん自己模倣の罠にハマっていタイプだな。
中華系華僑チームなのか?面白い。
やっている人と審判ぐらいの他に誰も見てないんだろうけどあの子という言葉がいい。ダメ押しの「誓ってもいい」も。
最後の「だ」のダメ押し感。
俳句レッスン
今日も又吉直樹X堀本裕樹『芸人と俳人』から。前回重要なことを忘れていた。季語には「本意」と「本情」があり、例えば雪でも、今日のような雪を表すのなら「春の雪」とか。「なごり雪」も季語になったんだっけ。「なごり雪」は3月頃に降る最後の雪の意味合いが強い。
「淡雪」というのもいいかもしれない。すぐに溶けてしまう雪。東京近辺では「淡雪」かな。「春雪」とも言う。
第四章「切れ字」を武器にする!
藤田湘子『20週俳句入門』で散々出てくるけど、投稿では「や、かな、けり」はダサいという話もあるが、カッコつけてもしょうがない。使いやすいものを選べばいいだけで、カッコつけても意味が汲み取れなければしょうがない。石田波郷の一句。
は忘れないようにしよう。「切字」がダサいというのは新興俳句の面々でそれによって散文化や動詞を使う句が目立つようになったと。切字をいれることで動詞をなくしていこうというのは、動詞は動くから俳句は決定的瞬間の場面だからなんだからだと思う。そのことを意識していけば「や、かな、けり」はダサくない。それでは練習。
「りんご娘」は幼子のほっぺが赤い様子。ありきたりか。
季語が無かった。
もうひとつだな。「淡雪の」にしたいんだが。
期待して都会の雪は泡にけり
「泡にけり」はちょっと文法的正しくないかもしれんな。
映画短歌
『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』
白雪の舞台の後の
ハリウッド
酒肉地獄のスキャンダル王
こんな曲もありました。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?