#短歌物語
マッチ一本歌事のもと(第一話)
寺川修司はマッチを擦っていた。俺は父の本棚からこぼれ落ちた本の見開きページにこの魔法のコトバを見つけたのだ。さっそく母に「マッチはないか?」と問う。百円ライターじゃいけないのだ!
「燐寸(マッチ)なんてあったかなぁ。あなた放火でもする気?未成年は煙草は駄目よ!」
「マッチというものを擦ってみたくなったんだ。この本………」と俺は父の本を母に示した。
「寺山修司?懐かしいわ。それでパパを勘違いしたの
寺川修司はマッチを擦っていた。俺は父の本棚からこぼれ落ちた本の見開きページにこの魔法のコトバを見つけたのだ。さっそく母に「マッチはないか?」と問う。百円ライターじゃいけないのだ!
「燐寸(マッチ)なんてあったかなぁ。あなた放火でもする気?未成年は煙草は駄目よ!」
「マッチというものを擦ってみたくなったんだ。この本………」と俺は父の本を母に示した。
「寺山修司?懐かしいわ。それでパパを勘違いしたの