見出し画像

日記 穴場を見つけた。


 9時起床。休日。晴れよりの曇天。朝起きても、昨夜のヤクルトの悔しすぎる引き分けを引きずっている。快勝モードから9回に追いつかれ、今季最長5時間越えの死闘を繰り広げるも、決着は付かず。長すぎるし悔しいし胃が痛いし疲れるけど、なんだかんだ野球は楽しい。今年のヤクルト、なんだかいけそうな気がする。
 洗濯物干し、身支度。10時過ぎ自転車で出発。家のすぐ近くの小さな和菓子屋さんに行き、おやつを購入。きなこ棒と塩豆大福。ゆるグルテンフリー生活を始めてから、和菓子が大好きになっている。ほんの数百円分しか買わなかったのに、ゴールデンウィーク中のサービスです、とお菓子の袋詰めをいただき、驚く。うれしい。いつもとちがうスーパーに立ち寄り(いつも行くスーパーより二回りぐらい小さい)、弁当と水を購入。リュックに突っ込んで、そのまま近くの公園へ。こじんまりとした丘のような山のような、自然が溢れる静かな場所。家からほんの10分ぐらいのところに、こんな場所があったなんて。なんだかずいぶん遠くまで来てしまったかのような、不思議な感覚に陥る。まるで登山道のような道を歩いていたら、ベンチを見つけてひと休み。からあげ弁当食べる。おにぎりがわかめごはんなのがうれしい。風の音だけが聞こえる。繁忙期の人混みのなかで疲れ切っていた心が、ゆっくりと回復していくのが分かる。リュックのなかに、北村太郎の詩集を突っ込んでいた。五月になったから北村太郎の詩集を読まなきゃ、と思っていたのだ。私は北村太郎の『五月の朝』という詩がとても好きだ。家でひとり声に出して読むこともあるし、この日記にも何度も引用してしまう。

コーヒーいい匂い
ヤバいおもい
さんさんと 日は昇りつつある
いかなる情念にとりこまれようともゆるせ
かなたにひかる海よ

北村太郎『五月の朝』


 帰り際、ブランコに乗った。ブランコを漕ぐなんて、いったい何年ぶりだろう。周りには人っ子一人おらず、人目を気にせずぐんぐん力を入れて漕いでいると、そのうちぐるりと一回転してしまうのではなかろうか、と怖くなった。少し怖くて、でも気持ちよくて、とても愉しい気分になった。ブランコにはまりそうだ。いい歳した大人が漕いだっていいじゃないか、ブランコ。

 またスーパーに立ち寄り、食材買い込んで帰宅。入れ替わりに外出する夫を見送り、ゴロゴロタイム。いただいたお菓子をぽりぽりつまみながら、スマホいじったり本読んだり。生姜ぼうろやたまごぼうろ、豆菓子など、ついつい手が止まらず、袋いっぱいあったはずなのに気付いたら完食してしまった。そのまま午睡。

 18時に起き、野球観ながら台所仕事。生キクラゲの和え物(按田餃子のユデラゲをイメージ)、ピーマン炒め、にんじんラペ、塩味玉仕込んだ。夕飯、茅乃舎のだし春雨。卵と豆乳を加えてみた。春雨がもちもちしていて、とても美味しかった。ヤクルト、敗戦。明日こそ勝て。

 寝る前、石田千のエッセイ読む。最近読み返している。読んでいて心地がいい、生活のにおいがするから。もうすでに、次の休日が待ち遠しい。あの場所にまた行きたい。ブランコを漕ぎたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?