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はっぴーせっと

猫のいる幸せを想うとき
猫のいない不幸せを想う

生まれて間もなく
母猫から引き離されて
段ボール箱に詰められて
病院の前に置かれた2匹の猫は
何の因果か人間の私と出会ってしまった

あれから14年

いよいよ

猫のいる幸せを想うとき
猫のいない不幸せへの想いが
もれなくセットでついてくるようになった

耐えられるだろうか

救いは
その時がきても
2匹はただ静かに命を終えるだけだという事

私との別れもこの世との別れも
きっと辛く悲しいものではないという事

痛みや苦しみはあるかもしれない

だけどその絶対的な悲しみは
ただひたすらに
私ひとりだけが受け止めればよいのだ

そう考えるとき
猫のいる幸せに
猫のいない不幸せが
影をひそめる


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