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じめじめの冬ってどんな感じ?

7月、日本では本格的な夏の到来。そしてこちらでは本格的な冬の到来である。オークランドの冬はさほど気温は低くないが雨が多く湿気のある冬。湿気のある冬はドライな夏に比べてもちろん人気がない。

私は東京出身なので、冬はほどほどに冷たく空気はカラッとしていて好きだった。じめじめした冬と言われても全く想像できない。不快に感じるじめじめは夏の事であって、冬はさほど気分への影響はないのではと思っていた。

移住してきて間もなくは、東京より暖かいし皮膚が乾燥することもないのでかえって心地よいと思ったが、夏の日本をすっくかり忘れてしまっている今の状況では、湿気のあるこのまとわりつくような寒さが骨身にこたえる。気温14度で湿度95%。夏の気温が高くても湿度が低いと涼しく感じられるのと同様、この湿度の高さだと気温よりも寒く感じる。カビも発生しやすく、家探しは冬にすべきと言われるほどそれぞれの家の欠点があらわになる季節である。

その冬を侮って大変な目にあったことがあった。
数年前の冬、私は鬱の初期の段階にあった。朝が得意な私だったけれど、ある時から朝起きられなくなりやる気も出ない。頑張ろう頑張ろうと思ってもベッドから出られない。悔しくて涙が出てくる。食欲も減退し、食事作りもままならなかった。高校生の末っ子は心配しながら、食べたがらない私の食事まで用意してくれた。

このままではいけない、このままではいけない。これは単なる疲れではない。子供のためにも何とかせねばと決意し、オーガニックショップを経営している友人に電話をして泣きながら訴えた。彼女は仕事柄、健康に関しての相談をよく受けるので、よく勉強している。

私の症状を聞いた後、彼女はさらっと言った。
あなた、それは鬱の初期症状よ。私もなったことがある。でも、すぐ直るから大丈夫。多分3日で。
耳を疑った。一か月以上、こんなに苦しんでもがいているのに2,3日で治るってどういうこと?そんな簡単なわけがない!
私はそれまでエクササイズだって欠かさずやってきたし、食事の内容もかなりいい。睡眠は短かったけれど.... もうどうやって心地よく寝るのかも忘れてしまっていた。
でも、どんなアドバイスでも受けて立ち直りたかったので、どうしたらよいのかを聞いた。

兎に角外に出てお日様を浴びなさい。それから酵素を取って。別にしたくなければ散歩しなくてもいい、兎に角お日様を浴びて。

それだけ? 

そう、彼女のアドバイスはそれだけだった。雨続きのオークランドはその時つかの間の青空を見せていた。
直ぐに息子に声をかけ一緒に日向ぼっこをしようと誘った。実は、彼もだんだん私の気を受けてか鬱っぽくなっていたのだ。

お日様がまぶしかった。そして数分後、頭から足の先まで血管が広がりシュワーと言う血流を感じた。そして体が少し暖かく軽くなるのを感じた。大変なおどろっきだった。えっ?!と言う顔で隣にいた息子を見ると、彼も同じ顔をしていた。そう、彼も同じことを感じたのだ。

自家製2年物の酵素を飲み、そしてシーミネラル(にがり)も取ってみた。お日様ほどの即効性は感じられなかったが、でもストレスで必要以上に消費したそれらを補うことによって、今度は気持ちが上昇してくることは理にかなっているので続けた。

彼女は三日と言ったけれど、二日でほぼ正常な精神状態に戻っていた。怖すぎる.... お日様、凄すぎ....

そしてこの数か月を振り返ってみたのだが、オークランドの冬は雨が多く更にこの時観測史上最長の雨続き40日を記録していた。時折晴れ間はあったものの、仕事場の窓からお日様を確認した程度で日光浴はしていない。ランニングも日が暮れてからしていた。自分はお日様を長いこと浴びていなかったことに気が付いたのだ。

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それからと言うもの、冬は特にランチを出来るだけ庭で取るようにしている。こうすれば子供たちの日向ぼっこ時間を少しは稼げる。友人達にも日向ぼっこを強く勧めている。寝る事と日向ぼっこ。これが一番私には大切。次に健康的な食事と適度な運動。そして笑う事。

次回はこちらでの冬のお楽しみを綴ってみたい。



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