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ワンピース主題歌「ウィーアー!」の作曲家、田中公平さんのお話。

先日の生放送「人生の美楽」でお伺いした、田中公平さんの人生の価値観。

1万曲以上作曲されている田中さん(ちなみに1万曲目はジョジョのOP!!)。「曲作りに行き詰まったらどうしますか?」という視聴者の質問に対して答えたコメントが怖いくらい鳥肌がたった。。。(一番下に❤️)

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作曲家になったきっかけは?

お父さまはお医者さん。
高校生まで、医師になろうと勉強を進めていた。
小さい頃にピアノを習っていた。クラシックを聴いていて、とにかく譜面を見るのが大好き。死ぬほど譜面を読んでいた。自然と作曲をするようになったのが小学生の時。本当に大好きで音楽おたくだった。

高校3年生の時、医師である父に作曲家になりたいと打ち明ける。
そのまま行けば医師になれるくらいの勉強を進めてきた息子の背中ををしてくれたのは父。

お父さまは医師になる前に新聞記者になりたかったという自分の体験から、息子に夢を追いかけさせる。ただ作曲家になるなら、日本一の作曲家になれと言ったそう。

大阪から週末は東京に通い、1年のブランクを経て芸大に入学。
卒業後は作曲家ではなく、大手レコード会社に入社した。
3年勤めた後に父が病気になった。その時に「お前をサラリーマンにするために医者を辞めさせたわけじゃない」と言われた言葉にハッとし、父が亡くなった一週間後には会社に辞表を出し、アメリカのバークリー音楽学院に留学する。

アニメ音楽の専門に

日本に戻ってきてからは、レコード会社のつながりから少しづつ仕事をもらった。

アニメ音楽の編曲のお仕事をきっかけに、ドラゴンボールの編曲がターニングポイントとなった。
アニメソングはお母さんの子守唄の次に聞く曲だから、子供の教育の第一歩に大きく関わっていると思っている。その子の人生をよくするか悪くするか、それくらいの影響があると思ってやっている。

ネームバリューだけでお仕事が来る人がいる。
その人たちがアニメソングに関わっているのが嫌だった。
だから自分で、アニメの旗を立てるから、アニメ以外の仕事は受け付けないからと宣言して、自分でアニメソングの畑を耕した。

作曲家として

自分のために曲を作ってみたことがあるけど、全く書けない。
仕事の依頼が来るから創作意欲が湧くというのもある。

「オファーされたもの」と「自分が作りたいもの」のギャップはどう埋めるのかというと、田中さんは本当に作りたいものを作るので、オファーされた通りにはやらない!
いい意味で裏切って、それ以上のものを出すので、相手も最初は、(えっ全然違うじゃん)と思うが、でもこれもアリ!!!となるそう(笑)。

メロディーが自然と降りて来ることがあるっていう人いるけど、だいたいそういうのはもう世に出ている。自分でいい曲ができたと思っても、必ず神様の甘い罠だと思って、一度疑う。
何度も疑ってアレンジして、やっと自分だけのオリジナルを作るから、田中さんの曲は簡単に歌えない。難しいと思う。

まっしろな何も書いていない本のページをイメージして、そこに何が書いてあるか想像する。それが人間の能力、想像が生まれてきて、新しいものが生まれて来る。

好きなことを仕事にしたほうがいいとよく言っている。
仕事が好きだったら、ウキウキ会社に行けて幸せじゃない?
でもその好きも、最初から大好きじゃなくていい。後から好きになることだっていっぱいある。最初から好きすぎることを仕事にすると、それは恋愛だよね。のめり込む、冷静になれないから、考えも凝り固まっちゃう。

皆さんへのメッセージ

丁寧に生きる、誠実に生きたい。
人を陥れたり、嫌うのは勿体無い。
一度きりの人生、時間が勿体無い。
ツアーで外国を回っているけど、あと10年で何カ国回れるか?まだまだたくさん行きたいところもある。人生は短い、一度きり。

世界ツアーでワンピースの「ウィーアー!」を演奏した時、日本でなくてもみんな歌ってくれる。日本語で。
それを舞台上で聴いて、その瞬間は死んでもいいと思った。
サイン会をするとみんな泣いてるのよ。
自分のことばかり考えていた時期も確かにあった。でもこういうことに触れると、やっぱり誰かの人生にこんなに役に立ってるのかと思うと、人のために生きたいと思える。

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曲作りに行き詰まったら・・・?
「できないことありません。できなかったらここに座っていません。」

言い切れるほどの自分への信頼。
恐ろしいくらいかっこよかったです。
ありがとうございました!

▼自分らしい生き方を作曲家の田中公平さんから学ぶ -人生の美楽-
http://schoo.jp/class/5574/room


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