サンクコストを積み上げず、流動性を保つ生き方

ずっと不変なものなんてないですよね。例えば
・交友関係
・自身を取り巻く環境
・興味関心
・noteに書く記事の内容
・読む本のジャンル

一方、サンクコストや一貫性の法則、正常性バイアスにより、本来変わるのが自然な局面で変われない、メンタルブロックがかかることも。。

わたし自身、育休中に転職活動する・しないの局面で、強力にメンタルブロックがかかっていました。

新卒から10年働いた古巣(←自分の感覚では)を辞めることは、それまでに構築した人間関係や居心地の良さを捨てるということ。

ことの発端は、引っ越しで通勤時間が往復5時間になったことだったのですが、サンクコストやら正常性バイアスやらの強烈な抵抗に遭い、転職vs残留で心が嵐のようでした。。(往復5時間のコストが考えられない錯乱状態🙄)

結局、4月から転職先で復職です。

***

先日、辞める職場に挨拶に行ってきました。

「育休中に転職とは、裏切り者め!」
とか言われたりして🙄と1ミリほど不安はありつつも、みなさん産休前と同じテンションで迎え入れてくれ、わたしも同僚たちに会えた懐かしさに泣きそうでした。←どんな心理状態

驚いたのは、流動性がない職場(異動を除き)だと思っていたのが、結構辞めたり転職したりという人が多かったこと。
久々に顔を出した職場は、なんだか流動性が高まり、風通しの良い雰囲気になっていました。

昨日読んだ本↓にこんなことが書いてありました

18歳で大学の専攻を決める時に選んだ分野だからという理由で、生涯そのキャリアに忠実であり続けようとする人たちは、実にもったいないことをしている。
人が「歴史の終わり錯覚」に陥りやすいことを踏まえれば、お酒も飲めないような年齢に選んだ仕事を、年金を受け取る年齢になっても楽しく続けられる確率は低いことがわかるはずだ。
私たちは「人は変わる」という現実を受け入れできるだけ柔軟に変化に対応していくべきなのだ。

p220

「歴史の終わり錯覚」とは、将来、自分の性格や願望、目標はあまり変わらないだろうと考える傾向のこと。

サンクコストとは、すでに投じられた回収不可能なコストのことだ。
これは、時間とともに人の考えが変わる世界では、悪魔のように 厄介なものだ。

サンクコストは、未来の自分を、過去の自分の囚人にしてしまう。
それは人生の重大な決断を他人に下されるのに等しい。

p226

時間とともに、わたしの状況は刻一刻と変化していったのに、10年勤めた職場でサンクコストを蓄積し、過去の自分に必死に戻るよう引っ張られていたんだなと。。

***

なるべくサンクコストを蓄積しない、流動性を保つ。結構良い生き方なのではないかなと思いました。

こちらの本に↓

生物は、激しく変化する環境の中で存在し続けられる「もの」として誕生し進化してきました。

その生き残りの仕組みは、「変化と選択」です。

変化は文字通り変わりやすいこと、つまり多様性を確保するように プログラムされた「もの」であることです。
その性質のおかげで、現在の私たちも含めた多種多様な生物にたどり着いたわけです。
具体的には遺伝情報(ゲノム)が激しく変化し、多様な「試作品」を作る戦略です。
変わりゆく環境下で生きられる個体や種が必ずいて、それらのおかげで「生命の連続性」が途絶えることなくつながってきたのです。

p167

わたしたちは、生命の連続性の中の"一試作品"でしかない。多様性を構成する試作品として、個性に身を任せ、流動性に身を任せるのが良いのかもしれません。

一方、流動するには、お金や時間の余白が必要なのも事実。。
どうにもならない部分はありますが、サンクコストを積み上げないという考え方が新鮮で面白かったので、書いておきました。

この記事が参加している募集

転職してよかったこと

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?