練習スペース21 IAIGIRI
IAIGIRI「挨拶(再修正版)」
出場コメント
「何度も同じネタを送ってすいません。
前に送った時とかなり内容が違うと思いますので、比べてみて欲しいです。
読みやすさを重視させていただきました。
ツッコミが先生の指摘をするところが、この後の展開にしてはおかしいと思い修正を致しました。」
B:最近健康の為に、空き時間の夜に散歩する事したんですよ。
A:ほう、いい習慣ですね。
B:いつも同じ散歩コースがあるんですけど、昨日たまには気分を変えようと思い別の道を歩いてみたら、
学校がありましてね、学校周りの道に沿って野球部がランニングしてたんですよ。
A:大会が近いのかな?夜にも活動してて、精が出ますね。
B:私も部員も同じ方向に進んでるんですけど、部員の方は走ってくるから追い越されるんですよ。
でも、「ばわっ」って真向いの路側帯を歩いてる私にも、大きな声で挨拶してくれるんですよね。
A:へえ、礼儀正しい子もいるんですね。
B:まあ、私も挨拶されたから挨拶し返したんですよ。「ばわっ」って。
A:あら、貴方も礼儀正しいんですね。
B:挨拶されていい気分のまま、学校の傍の道をずっと歩いていったら、
また次々と部員の方がやってきて、「ばわっ」って次々と挨拶してくれるんですよ。しない人が全くいないぐらいに。
A:へえ、一人だけでなく皆してくれるんだ。スポーツマンシップ持ってる方は素敵な人ばかりですね。
B:で、私も挨拶されるたびに挨拶をし返すから、段々と疲れて持参していたポカリを飲んだんですよ。
するとその時も挨拶されて、急いで口の中に入ってるポカリを飲み干し挨拶を返した途端、
「あれ?これいつまで続くんだろう?」と、思うようになってきたんですよ。
A:なんか貴方の心境の変化が、危ない方向へ少しずつ変わり始めていきましたね。
B:後ろの様子が気になって振り向いてみたら、曲がり角から新たなる乱入者がゾロゾロと道へと現れてきたんですよ。
A:善意で挨拶してるのに、そんな敵みたいな言い方しないでくださいよ。
B:その上、部員以外の歩行者が私一人しかいないもので、集中砲火を受ける羽目になりましてね。
A:その道を歩いてるのが貴方一人なのはたまたま起きた事ですから、砲火もクソもないでしょう。
B:こんなに人がゾロゾロ出てくるって事は、他の部活の人がチラホラ混じっていると、
そういう可能性があるんじゃないかと思うんですよ。
A:確かにそういう可能性がないとは言い切れませんが、
野球チームは最低でも9人、練習生もいますから、野球部だけでも結構な数になると思いますが。
B:しかも他の部活の誰かがこの連続挨拶騒動の黒幕ではないかと、そういう線も考えているんですよ。
A:大勢いる野球部の中に異彩を放ってるだけで、騒動の黒幕呼ばわりされるとはその部の人が可哀想ですね。
それに貴方の考えに合わすとして、上級生が下級生に命令する事はあっても、別の部活の人がそのようなくだらない命令をする事は無いと思うのですが。
B:一体誰が黒幕なんだと考えたら、そうだ!先生が一番怪しいとピンと来たんですよ。
A:確かに立場上、先生が指導の一環として生徒に挨拶させたのかも知れませんが、悪意があってさせた訳じゃないでしょうに。
そんなトラウマになるぐらい、挨拶をされ続けたんですか?
B:そうですね、不規則に部員に追い越されるたび私に挨拶をするので、
新感覚のリズムゲームを永遠とやってるような感覚に陥るぐらい、気が遠くなりましたね。
A:音楽も流れてないのに、どこがリズムゲームなんですか。
B:走りながら「1、2、1、2」とリズム取ってるから、私の中ではリズムゲームと化してるんですよ。
A:ほう、掛け声を音楽と捉えますか。これはまた斬新な。
B:で、一人だけでなく、二人に挨拶される事もあるんですよ。
A:まあ、複数で走る事もあるでしょう。その事が何か問題でもあるんですか?
B:二人一緒に挨拶してくれるなら、こっちは一回で二人分の挨拶をした事になるのに、
二人がバラバラに挨拶すると、非常に面倒くさいんですよ。「ばわっ」『ばわっ』「ばわっ」『……ばわっ』って感じで。
A:どうしてそういう所は無駄に繊細なんですか。まるで、自分の首を絞めに行ってる。
B:私思ったんですけど、部員が皆バラバラで自分のペースで走ってくるから、こっちの挨拶する回数が増えるんですよ。
だけど部員が全員まとまって列に並んで走ってくれれば、こっちはたった1回挨拶するだけで済むんですよ。
A:もう発想が王様みたいになってきてるな。まず、挨拶してくれてる事に感謝しないと駄目でしょ。
B:私思ったんですけど、二人で一緒に歩いてるんですから、こうお喋りでもしながら走って私から目線を外せばいいと思うんですよ。
A:いやいや!一所懸命に頑張ってる部員に、悪魔の囁きみたいな提案しないてくださいよ。
B:例え先生が許さなくても、私が許します!
A:何部外者が勝手に許してるんですか。被害妄想で先生にわだかまり感じすぎでしょ。
B:だけど現実はそう私の理想通りに動いてくれず、 挨拶されては挨拶をし返し、挨拶されては挨拶をし返し、
まるでわんこそばを食べているような感覚に陥る程の、単純作業をこなしていきました。
A:人の善意を食べ物に例える人初めて見た。
B:あんだけ挨拶を返してるんだから、喉がそろそろカラカラになって、
給水所が見えてもいいんじゃないかと思いました。
A:給水所欲しいのは走ってる部員の方のほうでしょ。しかも、貴方ポカリ持っているから不必要ですよね?
B:そういえば後ですね、「こんばんは!」と略さずに挨拶をしてくれた部員の方もいたんですよ。
A:へえ、丁寧な子もいるんですね。走りながらだと、言いにくいのに凄いですね。
B:ちょっとここに来てフルで言われるのは、こっちもフルで挨拶し返さないといけないから、あの時の私にとってはクリティカルヒットですね。
まるでさっき述べたわんこそばに、天ぷらが入ったような感覚ですよ。
A:どんだけその行為が重いんですか。言葉数が少し増えただけですよ!
B:そんな危機状態の中、後ろから「ばわっ」「ばわっ」と部員達の声がするんですよ。
後ろを振り返ってみると、なんとバックに長ネギが入らないおじさんが歩いてきてるじゃないですか……。
これは救世主だと当時の私は思いましたね。
A:救世主だと思ってるなら、そんな詳細な情報を言うのやめてあげましょうよ。
というより、これで何か状況が変わるんですか。
B:おじさんに挨拶してる部員がいることに注目した私は、「おじさんに挨拶した部員は、私にはしないだろう」と考え高を括ってたら、
まるで私の考えを帳消しにするかのように、その部員が私にも挨拶してきたんですよね……。
A:当たり前でしょ。何、分割方式で考えてるの?そういう子は、人に出会うたび挨拶してくれますから。
B:逆にごくたまに挨拶をしない子がいたんですけど、いや~、その時はオアシスでしたね。
A:……どんだけ挨拶される事に心が折れてたんですか。
B:そんな感じで色々と苦戦を強いれながらも、なんとか学校周りの道から抜け出し広い大通りへ抜け出したんですよ。
A:色々と実感が湧かないですが、良かったですね。
B:もう一生分の挨拶をしたような感じですね。
A:えっ!貴方の残りの寿命、セミ並なの?
B:こんな感じで、夜の散歩は危険だなと思いました。
A:まあ、感想は人それぞれですからね。ただ、危険の感じ方が他の人とは全然違うと釘を刺しておきますが。
B:そうそう。貴方は私の「挨拶行脚」という頑張りに銘じて、労いの言葉でも一つかけて欲しいなと思いまして、今回の話題に上げたんですよ。
A:いやいや。行脚とか言っていますが、むしろ部員さんの方から来ましたし、
むしろいつも子供たちに挨拶してくれる緑のおばさん・おじさんの株が上がったわ。と言う事で、いい加減にしろ。
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・【点数と感想】
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15点
一番面白【わんこそばを食べているような感覚に陥る程】
修正前と修正後を読み比べました。
修正後のほうが面白い箇所が増えているという印象を受けました。
修正後の中だと【いや~、その時はオアシスでしたね】が面白かったです。
【なんか貴方の心境の変化が、
危ない方向へ少しずつ変わり始めていきましたね。】
からストーリーが始まると思うのですが、
その台詞にワクワク感があって、すごく良いと思います。
こういう読み手に『ここからですよ』と知らせる合図は、
実はかなり大切なんじゃないかなと思い始めています(僕が)。
読みやすく、面白いです。
特に悪いところも無いので、重箱の隅をつつかせて頂きます。
最初の【「ばわっ」】なんですが、一瞬何なのか分かりませんでした。
すぐにツッコミが「こんばんわ、と言ってくれるわけですね」と、
その【「ばわっ」】が略語であることを説明してほしかったです。
オチのツッコミの台詞が急ぎすぎだと思います。
ここも何ターンかしてもいいと思います。
また、連続して「むしろ」が出るので、
ここは別の言葉に言い換えたほうが綺麗かなと思います。
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・【お便りのコーナー】
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例のごとく遅くなってしまい、申し訳御座いません。
最近、ネット長文界に
新たなネット長文企画【OAB長文決戦】が始まりましたね。
詳しくは、
ネット長文サイトまとめのツイッター・アカウントをご覧ください。
もう御存知かもしれませんが、楽しみですよね。
僕は参加させて頂こうと思っています。
前に作ったヤツのリメイクとか投稿しようと思っています。
もしよろしければ、
OAB長文決戦に投稿後のリメイク先として、よろしくお願い致します。
(僕は更新が遅いので、まず試す場としては危険です。
「試す場の結果発表が全然出ないなぁ」になってしまいます)
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こちらは参加型投稿企画です。
投稿はいつでも募集中。
ルールをご覧になって、どなたでもどうぞ!