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応用が「先」で、基礎は「後」から。

昨日「小中高生におススメしたい臨時休校中学習サイト」をnoteで紹介した。記事中にあるように、さっそく息子(7歳)に2つをさせてみよう!とダウンロードしてみた。

Think Think 
ワンダーラボ株式会社が提供する、思考力アップのためのアプリ教材です。「空間認識」「平面認識」「試行錯誤」「論理」「数的処理」など、学校の勉強とは違うIQテストのような問題で構成されています。
Native Camp
株式会社ネイティブキャンプは、全国の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の生徒を対象に平日9時~17時まで、オンライン英会話レッスンを無償で提供すると発表しました。

結果。

Native Campは息子が「どうしても嫌だ。」というので諦めた・・。

Think Thinkは、息子がとてもはまった。インストールしてから、まず私が説明を読んで・・と思っていたら、アイパットを私の手から引っ張り「自分でする!」流れてくる軽快な音楽と、カラフルな画面にひかれた様子。私が説明する間もなく、自分で要領をつかみ、集中して一人でやっていた。「こうやって子どもはゲームに惹かれていくんだな。」と、ネガティブな気持ちも込み上げつつも、空間認識が苦手だろう息子が、画面上に出てくる様々な空間認識問題を時々試行錯誤しながらも楽しくクリアしていく様子に「このクイズをし続けるだけで図形やら空間やら数学的な思考がつくならとてもありがたい。」というポジティブなな気持ちが生まれてきた。だけど、「ハマりすぎたら困るな・・」と思っていたところ、画面から「今日はここまで!」と表示。操作ができないようになってくれた。(無料版なので制限がある。この制限はありがたい。)
そのあとも「ママ、このゲーム明日もやっていい?」「絶対やっていい?」と、かなりはまった様子。

前置きが長くなりました。

今日は、人がやる気になるものとは何か?などについて書こうと思う。

臨時休校中に、初めて私は息子(小1)の学習に向き合った。主に算数と国語。そして、気づいた。計算ドリルというのは何と退屈なものなのか!あの無味乾燥、機械的な問題。それはまるで、英語で言うところの、すでに覚えている単語のスペリングを何度も何度もノートに練習しろ、ノート提出は大事!と言われたから仕方なしに文字を書き続けること、と同じではないか!そして気づいた。漢字ドリルですでに覚えた漢字を何度も書くことの意味のなさ!時間の無駄としか言えない。(と言いたいところだが、息子の漢字の書き順はめちゃくちゃだったので、修正するにはちょうど良い。しかし、いずれそう思うだろう。)

基礎だということは分かる。だけど基礎ばかり繰り返していると、単調すぎて退屈である。しかも意外と時間がかかる。(←こっちの方が問題。時間は限られてるのに、基礎に30分もとられてしまうと、応用までいつまでたっても進めない。注:我が家のタイムスケジュールの場合。)

息子には、臨時休校初日に、計算ドリルと漢字ドリルを買ってやった。「1日1ページずつさせて、あとは遊ばせようー!」と思っていたのだが、その数日後に学校からもらってきた課題が多すぎて、今は正直、見てやるにも精いっぱいである。計算ドリルと漢字ドリルに時間がかかりすぎて(学校の課題が多いことが分かったのでドリルは1日2ページずつにした)、学校の課題として出されているものにまでいけない。時間さえあれば、出来るのだろうが、計算ドリルと漢字ドリルを数ページさせているうちに学童へ行く時刻になってしまう。)

基礎ばかりやってるから、息子も退屈なのであろう。20までの足し算引き算の計算ドリルなのに、20問中3問くらいは平均して間違う。平均して2問はなぜか無回答(やり忘れ)。

(ただし昨日は、集中させるためにタイマーを使って測ったら、全問正解だった。)

言いたいことは、基礎が終わってから応用、というのが正しい積み上げの道なのかもしれないが、基礎ばかりやっているうちにそのものへの興味が失われてしまう、ということもあるのだ、と実感した。

英語でいうと、正しい積み上げの道(言語習得論)は、インプット(読む、聞く)→インテイク(覚える)→アウトプット(書く、話す)だが、インプットとインテイクばかりだと退屈すぎて飽きてしまうかもしれない。やっぱり楽しいのはアウトプット。英語で人と話すことである。「まだその時期じゃないから」と言って、インプットばかり受けていると、だんだん英語がつまらなくなってしまうのではなかろうか。

算数では楽しいのは、計算問題ではなく、もっと頭を使う文章問題。「こうかな?ああかな?違うかな?もしこうなら?」と考える問題ではなかろうか。
国語で楽しいのは、漢字をひたすら練習するのではなく、自分で文を作ったり、名作を読んだりすることでなかろうか。その楽しさを真に味わうと、算数や国語の力が伸びるのではなかろうか。

ひたすら計算問題をさせて、算数への意欲を失わせるよりも、文章題や図形問題をさせて、その中で必要な計算をさせる方が、算数への興味を失わせないという意味では良い気がしてきた。もちろん基礎は必要であろう。だけど、基礎を少し学んだら、応用をさせてみるのも悪くないのかもしれない。

一般の学校では、真ん中レベルまたは真ん中より少し下レベルの生徒にしっかり授業が分かるように、基礎7~8割、応用2~3割くらいの比率で授業が構成されているような気がする。(主観だが)。でも、それはもしかすると、低位レベルの生徒にとっても面白くないのかもしれない。どちらにしても基礎は単調で退屈なので。

これからは、基礎2~3割、応用7~8割、くらいの比率での授業構成で良いのかもしれない。基礎固めに時間をかけすぎず、もっと考えさせたり、創らせたりすることに時間をかけその教科へのモチベーションを上げる

解きたい応用問題の計算方法が分からなければ、自ら基礎へ戻り学ぶであろう。表現したい内容で使う英単語のスペルが分からなければ、自分で調べて、スペリング練習をするだろう。

基礎固めに時間を掛けすぎるより、モチベーションを上げることが大切
解きたい!表現したい!の気持ちを上げてやること。
「分かりたい!」「解きたい!」が気持ちにさえあれば、分からない問題に遭遇した時、人に訊いたり、自分で調べるだろう。(←それができるよう、調べ方など、分からないときにどうやって解決するか?この学習スキルを教えてやらねばならない。)

親や教師に必要なのは、そちらの方の気がしてきた。

とりあえず親としては、今日から、基礎的な計算ドリルは短時間で済まさせ、まだ終えていない文章題や図形問題などに時間をかけさせよう。

教師としては、生徒のモチベーションを高められるような教材を探し始めよう。そして前々からずっと自分の中で疑問視してきた「英語のノート提出、英語のノートの書かせ方」について考え始める。

それでは皆さん、Have a good day!


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