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Autobiography from Mars

「何故プロレスが前世紀に潰されたのか?何故俺が、地球宛に名演説をぶってるのか?すべて教えてやる。あんたらが少しずつの寄付をしてくれれば、俺はベビーシッター担当のクソガキと、愛すべきダックスフンドと、このファッキン火星ベースを脱出して、地球で自伝を出版するだろう」
その奇妙なメッセージは突如地球のネットワークに届き、あらゆるデバイスに表示された。
火星に移住した人物など居ない。プロレスは相変わらず人気だし、ダックスフンドは絶滅したはずだ。

チバ市のプロレスラー、サカキはこのメッセージが気にかかって仕方がなかった。
彼は今まさに失業しようとしており、愛犬のダックスフントは先月死んだ。チョコレート色の可愛いやつだった。名前はジョニー。
散歩をしていたサカキに突然突っ込んできた車は、膝、ジョニー、電信柱、クソッタレの飲酒運転野郎のすべてを破壊し炎上した。
何もかもそこから狂いだした。

【続く】

#逆噴射プラクティス #逆噴射小説大賞

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