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結論から答えを探してはいけないよ、というお話

最近、「ポリコレ」という言葉を、よく見かけるようになりました。

ポリティカル・コレクトネス
ポリティカル・コレクトネス(英: political correctness、略称:PC、ポリコレ)とは、性別・人種・民族・宗教などに基づく差別・偏見を防ぐ目的で、政治的・社会的に公正・中立とされる言葉や表現を使用することを指す

以上、Wikipediaより。

自分の中では、ざっくりと「人種や性別、職業などの差別や偏見に配慮しようという社会の動き」くらいに解釈しています。

この「ポリコレ」という言葉ですが、「ポリコレに配慮しすぎて表現の自由が狭まった。そのため、映画やゲームがつまらなくなった」という形で目にすることが多いなと感じます。

先日は、スーパーマンを黒人が演じる事がニュースになっていましたし、
アベンジャーズで女性ヒーローをフォーカスしたシーンが「女性への配慮で無理やりねじ込んだ」という批判を見かける事もありました。


こういった記事を日々見かける事が増えるにつれ、「ふむふむ、そうなのか。世界では表現の規制が大きくて、面白いものが作れないのだなぁ。それは悲しいことだなぁ」と思っていました。

僕は、以前、アメコミのゲーム開発にも携わった事がありまして、その影響で、それなりにアメコミが好きです。
といっても、MARVEL映画を好んで見るくらいのライトなファンです。

なんとはなしに興味を持って「アメコミ」「ポリコレ」で検索をしてみたところ、下記のまとめがヒットしました。

ん?

『アメコミはポリコレの為にストーリーが面白くなくなり、日本の漫画に押されている』という言説に対する反論集+α

んん?
今まで見てきた記事と逆の事が書いてあるではないですか。あれぇ。

記事を読み進めてみると、次のような事が書いてありました。

・アメリカのコミック市場全体の売り上げは伸びている
・子供向けの漫画や絵本(Juvenile fiction)のボリュームが大きい
・日本のコミック(Manga)のシェアも増えてきている
・ヒーロー物(Superheroes)のジャンルは下降気味

ふむふむ。

日本のコミックが健闘している事は事実のようなのですが、「アメコミ(全体)の売り上げが落ちている」事は無いし、ヒーロー物の売り上げが伸び悩んでいる事が「ポリコレに配慮して内容がつまらなくなった事が原因」と結びつける情報も無いんですね。

なるほどなぁ。

自分が欲しい「結論」に向かって、そこにたどり着く「答え」を探そうとしてはいけない

インターネットの怖い所は、自分にとって都合の良い解釈、こうであってほしいという結論がどこかに落ちている事、そしてそれにたどり着ける事だと思います。

うーむ。確かに。
まさにこの心理に自分が陥っていました。

ネットのまとめサイト、テレビのワイドショー、バズったツイート。

声が大きい情報を見かけると、自然にそれが正しい情報だと信じてしまいそうになります。しかし、誰かの「〇〇らしい」「〇〇だそうだ」という言葉は事実ではないかもしれません。

世の中にはいろんな考えの人がいて、物事のとらえ方も様々です。

誰かが言った言葉を「みんながこう言っているから、そうらしい」と真実に据えるのではなく、答えは自分の目で見て、自分の頭の中で噛み砕いて決めようと改めて思った。

というお話でした。

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