自業自得ってなに?

「悪いことをしたら悪い報いを受けて当然だ」

どうしてでしょう?

どうして悪いことをしたら、その人に悪いことがかえってきても、
「当然」とされるのでしょう?

誰かを責めるとき、
誰かの非を指摘するとき、
その人に向けて
「悪いことをしたら悪い報いを受けて当然だ」
という意味の(仏教的には良い報いのことも指すようですが)、
自業自得
という言葉は使われやすいように感じますが、

「自業自得」という言葉は一度使うと、
そのときのすべての会話が終わってしまいます。

「勉強しなかったから、テストうまくいかなかったんだよね」
「それ自業自得じゃん」

「旅行したら、コロナにかかったんだよね」
「それ自業自得じゃん」

「約束守らなかったら、友達に嫌われたんだよね」
「それ自業自得じゃん」

事実はどうであれ、「それは自業自得」と言うだけで思うだけで、
その人との会話が終わってしまうような気がします。
その人がどういう人で、何があって、というのを知れないまま。。。

「悪い」ことをしたとき、
そこに適切な理由なんてないのかもしれないけれど、でも、

「自業自得だよね」
って終わらせると、

その人を知ることなく、
その人との関係をそこでぷつんと切ってしまう。

どうして悪いことをしたら、その人に悪いことがかえってきても、
「当然」とされるのでしょう?

誰かの非を指摘したくなるときは、
その、悪い報いをうけたことを「当然」とする感覚をひとまずおいて、
いっかいその人自身を見つめてみたいなと。

「自業自得」という言葉を簡単に
使わないように思わないようにしたいなと
思ったりします。


あおぴー