(詩)望郷

いっぴきの野良猫が
星を見ている
ペロリと舌をなめた

こんぺいとう、だとでも
思ったのか

野良猫と星空とが
対等に存在している
この宇宙の神秘

野良猫が消えたら
幾千万の星もみな
むなしい冷たい
雨粒となって
落ちて消えるだろう


いっぴきの野良猫が
星を見上げながら
大きなあくびをひとつした

こぼれ落ちた涙を
あくびのせいにするために

きっと
ふるさとの星を
見つけたんだ

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