雪の口付け

だれもいない冬の街角で
きみのほおに
口付けをしようとしたら

きみのほっぺたに
小さな雪のかけらが
とまっていたので

なんだか黙って
きみのほおを見ていた
降りしきる雪の中で

じっとだきしめて
ずっとだきしめていて

宇宙のはてまで
世界のおわりまで

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