『マクベス』迷い道は行き止まり
以前、人生の大先輩に「迷い道は行き止まり」と助言されたことがある。マクベスがまさしくそれだ。
魔女の一言で、マクベスの心の中に眠っていた野心が目覚め、躊躇いながらも、妻の後押しで王を暗殺する。そして殺したくもなかったはずの友人をも殺害してしまう。後戻りできない状況で、前に進もうとするものの、その道はどんどん本来の目的から遠ざかっていってしまう。結果、目的には辿り着けずに「行き止まり」という結末を迎える。
自分の行いは全て自分に返ってくると言うが、これもまたマクベスに当てはまる。自分の欲望に身を任せ、他人を蔑ろにしていては、何事も絶対に上手くいかなくなる。
『マクベス』は人生において教訓にすべきことがたくさん詰まった一冊である。
2023.11.30