フォローしませんか?
シェア
淡々 淡々 朝が近づいている 小さな家の 小さな部屋で 小さなウミカワが目を覚まそうとしている 遮光カーテンの隙間から ブルーグレーの陽の光がこぼれている ウミカワはまだ まどろみの中にいる けれどもう すぐそこに ウミカワを揺るがす ある刹那がせまっていることを 承知している 身を固くする 一日を始められるのだろうか うすぼんやりとした でも間違いなくそこにいる 形はさだかでなく また重さも変化する 「不安」 と呼ぶにはあまりに生き物じみた それをウミカワは モ