薄氷の訪れ 続編4


それから
二人の
時は経つ


香苗と正晴


時は経ったものの
以前よりも口の数が増え
会話が増えた
程度


周りからすれば

まだなのか?


この二人
一体いつになれば…


そう皆が思うようになっていた


と言う事は


そう、正晴は
完全に他の女子達に対して
見向きもしなくなり


香苗のところにばかり
目線を送っては
何かを伝えそうにしているのだ



どうやら
香苗はそれでもわかっておらず
伝わっていない様子



俗に言う
天然なのだ


周りから
伝えた方がいいのかと思うぐらいに



とある日
また、正晴から
駅までの帰り道を誘われる



いつものような


たわいも無い会話


授業の話
周りの話
今期の学校行事の話


そんななんとも無い話を
また駅のホームまで
話す



正晴は

ずっと考えていた


何を伝えるべきか

否、どう伝えるべきか


この気持ち



「香苗…、、、香苗!!!」


そう正晴は
香苗に少し何かを伝える為に
香苗の名前を呼ぶ


「ん?なに?佐々木くん」



香苗が振り返ると



正晴は…

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