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セブン呑みのすゝめ 白ワイン編

前口上

住所は六本木、場所は乃木坂寄りのバーで5年ほど働いていた。
やたらボトルワインが出るお店で、店員である私もセラーにあるボトルは一通り覚え、ペアリングの提案もできるようになっていたが、今は昔の話。

そのお店では白よりも赤のボトルがよく出る。

「赤のボトルちょうだい」
「重めと軽めどちらがお好みですか?」
「重め」
「かしこまりました」

といった具合に皆申し合わせたかのように「重め」を選択するので「通は重め」みたいな共通認識でもあるのか?かっこつけてんちゃーん?と不思議に思っていた。

当時はお客様から乾杯しようとお誘いいただくことが多かったものの、私は根っから辛口の白ワインが好きで、赤ワインの美味しさが分からない。
それゆえの「かっこつけてんちゃーん?」である。

チーズに合わせようが血の滴るような肉に合わせようがチョコレートに合わせようがドライフルーツに合わせようが全く良さが分からないので、自分の金では一生飲めないような貴重な赤ワインにお供させていただいても全くありがたみの分からない、なんとも飲ませ甲斐のない店員であった。

しかし白ワインに関しては心の底からおいしくいただいていたし、お客様のご厚意の積み重ねによって色んな白ワインとスパークリングワインを味わうことができた。

ちなみに一番好きなスパークリングワインは「ボランジェ」である。
ぜひ人の金で飲んでほしい。

白ワインに話を戻すが、普段よく飲む品種はソーヴィニヨン・ブラン、ガルガネガ、ミュスカデだ。

上記の品種は「ミネラル感」を求める人におすすめしたい。

本稿は、一般的に皆様におすすめできるというよりは、そういう好みの私がすヽめる「セブン呑み 白ワイン編」である。



白ワイン

甘口が好きな方には私のおすすめは向かないと思うが、うまいとかまずいとかよりもセブンで買える「私が好きなワイン」を挙げる。

1本目はセブンのオーナーの趣味による可能性があるが、色んなところで買えるのでピックアップした。


1. ジェイコブス・クリーク/シャルドネ

結構どこでも買える。
スーパーでも見かけるし、私にとってはお手軽ワインの代表格だ。

ジェイコブス・クリークはシャルドネだけじゃなく色んな品種で赤白取り揃えているので、安価に色々試すことができる。

実際はソーヴィニヨン・ブランを飲んだ気がするのだが、シャルドネばかりヒットするのですっかり洗脳され、こちらを挙げている。


2. カープーカー/ソーヴィニヨン・ブラン

https://7premium.jp/product/search/detail?id=5158

これはセブンのワイン。税込1,097円。

前述したガルガネガやミュスカデのワインを置いている飲食店がかなり少ないので、困った時のソーヴィニヨン・ブランというのをよくやる。
これも、それだけの理由で選んだボトルである。

が、実際飲んでみるとなかなか珍しいほどに際立つ柑橘の香りとしっかり残る酸味が好みで非常に気に入った。
柑橘の果汁が入っているのではと思うくらいの爽やかな酸味とわずかに喉に残るミネラル感……こ、これが1,000円……!!!

飲食店でワインのボトルは大体3倍の値段で提供されるので、このボトルをお店で飲もうと思ったら3,000円くらいする。(お店でセブンのPBボトルは出さないだろうが)

誰もが好きになれるかどうかは分からないが、私はかなり好きだった。



つまみ

前述の「カープーカー」を呑みながらつまみにしたセブンで買える惣菜を挙げる。
東京に住んでいるので関東圏で売っているものしか挙げられないが、参考になれば幸いだ。


いかときゅうりの藻塩サラダ

https://www.sej.co.jp/products/a/item/103984/

これはマスト。
すごく合う。

セブンのカップ惣菜シリーズって酒のつまみだよね?
ただの惣菜にしては酒飲み用のバイブスを感じるし味もしっかりめについてるし……コンセプト「酒の肴」だよね?


フルーツトマトとショートパスタのカプレーゼ仕立て

https://www.sej.co.jp/products/a/item/103822/

これもかなりよかった。
バジルソースがかなりいい仕事をしてくれるが、小さなダイスで入っているクリームチーズがおいしすぎる。

酸味のある白ワインに合わせた時トマトのすっぱさはあんまり求めていなかったので、白ワインのつまみにはパスタとチーズだけ楽しんでトマトは翌朝の朝食にするのでもいいかもしれない。


鶏肉と豆もやしのねぎ生姜塩ダレ

https://www.sej.co.jp/products/a/item/103931/

やっぱり酒飲み用のラインナップだよね?このカップシリーズ。
つまみすぎる。

白にはマッシュルームのアヒージョや白身魚のカルパッチョなどの魚介を合わせたい派だが、肉が食べたい時は焼き鳥屋さんに行って白やスパークリングを飲む。

かといってコンビニの焼き鳥はなあ……なんか変な味する気がするし……となった時に吸い寄せられるのがこの「鶏肉と豆もやしのねぎ生姜塩ダレ」だ。

今回は何も考えずカップ惣菜から選んだが、サラダチキンとかでもいいかもしれない。

これとほぼ同等の機能を果たすのがシャキシャキ野菜と蒸し鶏ザーサイのサラダだが、どちらにするかは個々の好みによる。


ちょっと違ったかも……のやつ

練り物だしチーズだし赤でも白でもいけるっしょ!と思って買ったのがこちら。

これもセブンで購入できるしおいしいが、「カープーカー」のつまみとしては違うな〜と思った。赤の時に食べてみようと思う。

ちなみに「あたためて『できたて』風味」とパッケージに書いてあったので10秒ほどレンチンしてみたところ、シンプルに美味しくなった😂

白にはもっと柔らかくしなやかで繊細な感じの、笹かまとか普通の板に載ったかまぼこのスライスとかの方が合うかもしれない。



おまけ:コンビニで買えないけどおすすめの白

コンビニでは見かけないが個人的に好きなワインをいくつか載せておく。


天童ワイン

私が感動した天童ワインは画像の通り「山形プレミアムブラン」という名前だったのだけれど、今のラインナップには存在しない。

なので、上記の画像は当時私がスクショしていたものである。
日付は2017/8/16……7年前……

当時私が飲んだラベルは残っていないが、あんな美味しいワインを作るワイナリーなんだから正直どれもうまいと思う。


Lagar de Brais

https://www.vivino.com/JP/ja/francisco-fernandez-lagar-de-brais/w/1657295

びっくりするくらい水みたいに飲める白。上善如水。
甘さほぼなし。超辛口。
ちなみに私が飲んだのは1956。

ワインバルの八十郎で勧められて飲んでみたが、「これ酒?」ってくらいするする飲める。むしろ酒を飲みたい人には向かないレベル。

八十郎は上記リンクのほか近くにもう一店舗あるが、3軒目くらいで行ったのでどちらに行ったか覚えていない。



おわり

なんでこんな記事を書き始めたかというとめちゃくちゃいい動画が上がっていたからである。

これを観た日、すぐにでもワインを飲みたくなって急遽友人を誘って飲みに行ったほど。私の友人は飲みに対するフットワークが軽すぎるので非常にありがたい。

飲食店で働いていた当時、ワインをドヤ顔で語るお客様を目にすることも多く、お連れの方が「そうなんだ〜」「すご〜い」「詳しい〜」botと化している場面に何度も遭遇したが、このお二方のワインについての「語り」は何も嫌な感じがせず、承認欲求や自己顕示欲も感じない、素直に聞ける会話だった。

特に左の方(トット 桑原さん)の穏やかで押し付けがましさ0%の語り口はむしろ多くの方に求められているものだと思う。

たまにめちゃくちゃワインの蘊蓄を披露するのに全く嫌な感じのしないお客様というのがいて、この方はまさにそのバイブスであった。

自宅で一人飲みする際はこの動画を流しながら観るとより楽しめそうである。



赤ワイン編はこちら