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vol.21 ちょっとしたイタズラがアートに?

ペットボトルやコップなどもアートになる、
ある意味何でもアリ?な現代アート。
今回は日用品を使った作品をご紹介します。


こちらは何という作品でしょう?

タイトルは《メガネ》で作品の意味は...


と言いたいところですが、これは作品ではありません!
TJ Khayatanさんがイタズラで自分のメガネをサンフランシスコ現代アート美術館内に置いたところ、

続々と人が集まり、写真を撮り出す人も。
私もその場にいたら「この作品の意味は何だろう。」と考えそうです。
でも、このメガネが街中に置いてあったら落とし物として交番に届けると思います。モノを見る環境によって、アートや落とし物にみえたりと、モノに対する印象はがらっと変わるのが不思議です。

では気を取り直して!
次こそは作品をご紹介します。

厳重に守られて展示されている、パイナップル。
何となくですが、パイナップルと展示ケースの大きさがミスマッチな気がします。

このアンバランスな展示方法の意図とは?
そしてパイナップルを通して作家が伝えたいこととは?


……と深掘りしそうになりましたが、
またしてもこれはアート作品ではないんです!

スコットランド、ロバートゴードン大学の展示スペースに突如現れたパイナップル。このイタズラを仕掛けたのは、この大学に通うRuairi Grayさんでした。

「スーパーで買ったパイナップルをアート作品だと勘違いする人がいたら面白いな〜」と思ってパイナップルを置いたそうです。

ですが、少し引っかかる点が。
展示ケースに入れたパイナップルを置くのは、人手が必要ですし、さすがにスタッフにバレるのでは?

実はこのパイナップルは、もともと展示ケースに入っていませんでした。
Ruairi Grayさんによると、パイナップルを展示台の上に置いた4日後にもう一度展覧会に行くと、なんとパイナップルが展示ケースの中に。スタッフの方がアート作品だと勘違いし、ケースの中に入れたそうです。ちょっとしたイタズラが、本格的な作品へと生まれ変わりました。笑

パイナップルを置いた直後の写真

アート作品や落とし物にみえたり。モノを置く環境によって、モノに対する印象がガラリと変わることが面白いです。ある意味、どんなモノでもアート作品らしく展示すれば、多くの方がアート作品だと思うのかも知れません。一体、作品の価値とは何なのでしょうか。

展示スペースで起きたクスッと笑える珍事件。たまには、他人に迷惑を掛けないレベルの小さなイタズラもアリなのかもしれません。イタズラを堂々とできる、エイプリールフールがもうすぐやってくるので、何かを計画している方!このニュースがヒントになるのかもしれません。

参考:
INDEPENDENT, 2017,「Students left a pineapple in the middle of an exhibition and people mistook it for art」,
<https://www.independent.co.uk/arts-entertainment/art/news/pineapple-art-exhibition-scotland-robert-gordon-university-ruairi-gray-lloyd-jack-a7723516.html>

mailOnline, 2016, 「What a spectacle: Teen prankster puts his glasses on San Francisco gallery floor claiming they are part of the show - and these discerning art lovers believed it!」,
<https://www.dailymail.co.uk/news/article-3609779/What-spectacle-Student-glasses-floor-pretended-art-people-immediately-started-cooing-taking-pictures.html>

netgeek, 2016,「「ちょっといたずら」のつもりで美術館に眼鏡をおいたら「アートだっ!」と勘違いして人が集まってきた!」,
<http://netgeek.biz/archives/74196>

The Young Turks, 2016,「Art Buffs Fooled By Glasses On Floor」,
<https://www.youtube.com/watch?v=dJVouE8cnyY>


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