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自分の人生がだいすきなんです

って言ってる人を、すごく、すごく羨ましいと思った。

WEBのインタビュー記事だった。それを言ったのは超売れっ子のタレントで、単純にその人の経歴が眩しいというのももちろんある。でも、なんだろう。

「自分の人生がだいすきなんです」と言い切れるそのことが、吐き気がするほど羨ましかった。

わかりやすく成功しているひとに限らず、これ!というものに人生ぜんぶを捧げていたり、人生めっちゃ楽しんでるやん、というひとを目撃したとき、わたしは自分の毎日を省みて、身動きが取れなくなってしまうことが時々ある。どんな人生だって楽しいばかりではないだろうと、頭ではわかっていても。

大抵そんな時は手頃な慰めや気晴らしを求めてネットの沼に潜り、いつの間にか見出しばかりが扇情性な、まったくもってくだらないゴシップ記事なんかにまんまと脚を取られ、そのままずぶずぶと何時間でも身を浸してしまう。そうしてさらに自己嫌悪が膨らむ悪循環。

そんなひまあるんやったら自分の人生を好きになるための行動を起こそうよ、と思う。心底思う。

「自分の人生がだいすきなんです」

どうしたらわたしも、堂々と言えるだろうかと考えてみればやっぱり、自分を好きになれる一瞬一瞬を積み重ねていくしかない。

わたしは文章を書いている時のわたしが好きで、これからもずっと、文章を書いて生きていきたい。

もう何年も、ひっそり小説を書いている。でも公募は良くて一次選考止まり。ぜんぜん書けない時期があったり、時には後退すらするし、そののんびり加減に時々うんざりするけれど、でも結局は「書きたい」に戻ってきてしまう。何回も、何回も。

べつに結果が伴わなくても書き続けることはできるのだから、わたしがわたしの人生を好きでいられるようにこれからも書き続けていこうと思う。


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