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23年前の聖地巡礼 in Canada

先日書いたエア・カナダレビューで触れたプリンスエドワード島の訪問について、今日は書こうと思う。
ただし、昔すぎて当時の写真は1枚もない。

23年前といえば、もちろん聖地巡礼なんて言葉はなかったけれど、今思えばあれが私にとって初めての聖地巡礼だったのだと思う。

カナダ、そしてプリンスエドワード島で聖地巡礼といえばもちろん、『赤毛のアン』だ。
小学生の頃から赤毛のアンシリーズが大好きで、中学生の頃に放送していた『アボンリーへの道』というドラマにもハマって、私は将来こういうところで暮らしたい、と夢を見ていて、その夢の第一歩を踏み出したのが、このプリンスエドワード島への訪問だった。

エア・カナダレビューでは書かなかったけれど、当時の私は色々と病んでいて、このカナダでのホームステイを機会に変われるのではないかと期待していたし、母もそう思ったから送り出してくれたのだと思う。
そんな中、無事カナダに行き、夢のプリンスエドワード島訪問を果たしたわけだったけれど、現実はもちろん、私が期待していたような夢の世界とは違っていた。
そりゃあ、冷静に考えたら、赤毛のアンやアボンリーへの道の世界が20世紀もあと数ヶ月で終わるという時代に存在するわけがない。ただ、これは逆に現実を見せてくれたという意味では私自身を変えてくれたような気もする。

そんな現実エピソードはたとえば、
・ホストシスターは当時大人気だったブリトニー・スピアーズが大好きで、移動中の車はいつもブリトニー・スピアーズの曲が流れていた
・別のホストシスターは、サッカーをやっている
・魚介類が美味しい(でも赤毛のアンでは全然魚介類が出てこなかったな)
・赤毛のアンの格好をして(赤毛のウイッグと当時風の服)撮った写真があまりにも似合わなかった。

私の中ではすっかり19世紀の終わりから20世紀の初めで時が止まっていたプリンスエドワード島は、当たり前だけど今の時間が流れていたし、赤毛のアンに出てこない食べ物のほうが美味しいし、自分はどう頑張っても黒髪のアジア人であるという現実と向き合うことができた。
ただ、その後もそういったことに折り合いをつけるのに時間がかかってしまい、貴重な若い時を無駄にしてしまった。

初めての聖地巡礼は、なかなかほろ苦い経験となってしまったけれど、人は何かに夢中になるとどこまでも突き進んでいくことができるのだということも学べたので、行ったことに後悔はない。
ちょっと視野が狭かったし、その後新たな道を見つけるまでに時間がかかってしまったけれど、気になる場所があったらぜひ訪問することを、私はおすすめしたい。

そんな私の聖地巡礼の旅は他にもあるので、またいつか書いておきたい。



マイナスな部分しか触れなかったけれど、もちろんちゃんと赤毛のアンの世界を楽しめる部分もしっかりあるので、行くこと自体はおすすめ!

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