ツキイチ、チーター

どうせ、理由はしってるんだけど、定期的な陰鬱は毎月やってくる。
意味もなく月を見上げたくなって、寒いのに夜風に当たりたくなって、できるなら雪に手をのっけて霜焼けになって指が凍ればもしかしたら明日からPC触らずに済むのになあ、と妄想。

はじめはもっと、変な高揚感に包まれていたような気もする。

プールに入れない特別な私。
今日だけは走らなくてよい。その上、理由は言えないのなんて秘密。
暑い夏に蒸れる感じ。コソコソ持ち出すポーチ。
いつもより張り付く下着の不快さ。
なんとなく大人しくなる歩幅。

それまで生きてきて、明確に不快になることなんてなかったのかもしれない。不快さが、非日常を運んできた。

それがどうして、いつの間にか陰鬱な期間になってしまったのか全くわからない。
というか、今でも、ある瞬間は非常に調子が良くなるのだが、ほんの少しのかけ違いで、陰鬱におちてしまった。だって今日の朝はたしかに、早起きをして朝食を食べ朝日を眺め伸びをする、という疑いもないほどの健康的な朝を過ごしたはずなのに。

はたまた、この、ヒンヤリした雨のせいかな。
雨といえば、雨の日に誰かと傘に入るのって苦手だ。なんとなく気を使うし、どんなに寄せ合ったってはみ出た肩かカバンは絶対ぬれて。正直なところ傘なんてブン回して、お椀型にひっくり返して、その中に雨をためて遊びたい。温かい服を着込んだ上でレインコートを着て、長靴を履いて、水たまりをバチャンバチャンと踏みつけたい。目立つしかっこ悪いし頭おかしいから、やらないけど。タイトスカートはいて、そんなことやってたら捕まってしまうかもしれない。あ、いや、なんなら指導のひとつやふたつ、されたほうが刺激もあるかな。

ココアや牛乳で温まって落ち着くのも飽きたし、ジャンキーなものを食べるのももうだいぶ試したし、日本酒風呂すらも試した。一番いいのは、何も食べずに翌日ぺたんこになったお腹を見ることというのもしってる。あ。寿司でも買って帰ろ。どうせこの期間は痩せにくいし。
今月何回目かわからないチートデイを決め込むのも、毎月のお決まり。