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またこの勝手口へ帰ってくる 富山旅①

私には2つ下の妹がいる。ほとんど親友のようなものだ。
過去にも、四国を電車で巡ったり、台湾へ行ったりと旅行をしてきた。
今回選んだのは富山県。

富山の金沢により近い海の近く、氷見という街が今回の目的地だ。というより、氷見にある宿が目的地だった。

別々の県に住んでいるため、集合は富山駅。

12時過ぎに合流し、ますのすしが有名な駅中のおにぎり屋さん「源」でおにぎりを買う。

そのまま歩いて「富山県富岩運河環水公園」へ。

「富山県 富岩運河環水公園ふがんうんが かんすいこうえん 」は、とやま都市MIRAI計画のシンボルゾーンとして水辺空間の豊かさを大切にしながら整備される面積9.8haの親水文化公園です。

富山県富岩運河環水公園公式HP

公園の真ん中には大きな池があり、その周りに“世界一綺麗なスタバ”と言われれるスタバがあったり、現代アートがあったり、展望台があったりと散歩しているだけで癒されるし、楽しい。

そのうちの一つのベンチに座ったのだけれど、後から見たらこれもアートのひとつだったらしい。

アートには目もくれず、食べたおにぎりはこちら。

黒とろろとこんぶ
白エビ天
ますのねぎとろ

どれもおいしかったけど、黒とろろは感動する美味しさ。

お土産に買っていくことを決めた。(後から知ったけれど、富山は昆布の消費量が全国一!なのに生産はほとんどしていないとのこと。昔、北海道と港がつながっていて、昆布を食べる文化ができたそうだ)

仲良く3つのおにぎりを食べたのだが、とにかく暑い。
展望台に登って、

涼しさを求めて向かったのが富山県美術館。有料ゾーンに入らずとも、建物や展示を楽しむことができる最適の納涼スポット。



有名なのがこちらのしろくまのオブジェ。

富山県美術館のシンボルとも言われるこの作品は三沢厚彦さんの作品で、樟の木で作られている。
どこかシュールな光景は、思わず写真を撮りたくなる。

大中小のしろくまの間に入る🐻‍❄️

その後、ジェラートを食べてさらに涼み

点点茶のジェラート

富山駅からあいの風とやま鉄道、そして高岡駅で路面電車の万葉線に乗り継ぐ。

この時たまたまきた電車が、なんと可愛いドラえもんラッピングがされた電車!


車内にも哀愁漂うドラえもんのぬいぐるみが置いてあったり、内壁にひみつ道具が描かれていたり、吊り革のデザインがキャラクターモチーフになっていたりと、40分近く揺られていたのに飽きなかった!

そして到着したのが新町口駅。
少し歩くと内川沿いにさまざまな建物が並ぶ射水市へ。日本のベニスとも呼ばれ、穏やかに流れる空気と、川岸に連なる漁船から感じる、そこに住まう人たちの暮らしが感じられる素敵な街。

いくつも橋がかかり、ひとつひとつが違うデザイン。妹はステンドガラスの橋を気に入っていた。

橋の真ん中から眺める内川の景色は、心のささくれをスーッと溶かしてくれるような穏やかな空気を纏っていた。
決して派手ではないけれど、心に溶け込んでいく景色。

今晩泊まる宿は、内川沿いにある古民家を改装したゲストハウス「内川の家 奈呉」。


飛び交う蚊を避けて、引き戸をガラガラひき、急な階段を登ると(こんなこと言っていますが、このおばあちゃんの家感が好き)部屋が3つ。
フローリングとちゃぶ台、布団が詰んであるシンプルなお部屋。荷物を置いて夜の内川散歩へ出発!

夜ご飯のお好み焼きやさんへ向かう途中、橋の上には夕焼けをおさめようとたくさんのカメラを持った人たちが待機していた。


私たちも数枚撮って、美味しそうな匂いが漂うお好み焼きやさんへ。

「広島風お好み焼 富乃家」
漁師町、新湊内川沿いの番屋をリノベーションした本格的な広島風お好み焼の店。広島で40年続けてきた店主が新湊に移住して、2019年、カウンターのみ6席の小さな店をオープン。

食べログより

カウンターに座り、生ビールを飲みながらお好み焼きが焼けるのを待つ。広島風のお好み焼きは焼きそばが入っている。


富乃家さんではうどんも選べるとのことで、2枚食べるなら挑戦したかった!

妹と、我が家の初期のお好み焼きは焼きそば入っていたよね〜と話す。
そう、我が家は全員東海出身であるが、なぜか焼きそば入りのお好み焼きが定番。そこに豚肉、冷凍シーフード、チーズ、餅、とにかくバラエティに富んでいて具沢山。私はそんな家のお好み焼きが大好きだった。

そんなお好み焼きの思い出トークをしていると、お好み焼きが完成。
食べやすいように切り分けてくれた。

熱いところを少し冷ましながら食べる。おいしい。最高。
お好み焼きは細かく味がどうとか、この食材のハーモニーが、という食レポというより、おいしくて最高という言葉で十分である。

思いの外ボリューミーで1枚でお腹いっぱいに。

実はもう一軒、気になるお店があったのでその足で向かうことに。
夜の内川。

観光客はほとんどおらず、まっすぐ続く川沿いの道を歩く。ポツポツと灯る街灯を頼りに到着したのは、この街で他に見かけないオシャレなフォントのネオンロゴがかかったお店。

「Bridge Bar」
水市新湊地区を流れる内川に遊びに来たアメリカ人が、この街を気に入って移住し、長年の夢だった“BAR”をオープンして作られたとのこと。

インテリアがすごく好み。足を踏み入れただけで、自分が大人になったかのような気持ちに。気づけば私は28、妹は26。まだまだ10代の気持ちだけど、立派な大人なんだよなあ。

2階の内川が眺められる席を選ぶ、
おしぼりには店名のロゴが可愛らしく刺繍されている。

頼んだのは2種類のオリジナルカクテル。
・CCCレモン(コアントロー/コーラナッツ/カルダモン/レモン/ソーダ)
・ジンジャー&ライ(ライ/ジンジャー/スパイス/桃/ローファットミルク)

一緒に出てきたのはピスタチオと、内川で和菓子屋をしているお店で作っているという米粉のクッキー。

申し訳ないが、ろくに行ったこともないくせに今までバーというものに良い印象がなかった。暗くて雰囲気はいいけど、お酒が高い。(最悪)あのシェイカーで振って美味しくなるの‥?(バーに行くな)

でもこのオリジナルカクテルを飲んで印象ががらっと変わった。味の複雑さと、言葉に表せないけど確実に計算され尽くしている味わいの繊細さ、組み合わせの緻密さに驚きを隠せなかった。おいしい、おいしすぎる。

なんだこの飲み物は‥?ただのお酒ではない、嗜むのに相応しい、上品な飲み物‥!

そしてさらに驚きなのが、その時点でこの広いお店の中に私たち2人貸切状態という贅沢空間だったこと。時間が早かったからか、その後お客さんが入ってきたが、都内だったら絶対に予約困難店になっているのでは‥?と思う全てのクオリティの高さ。
私如きが何目線で語っているのかという感じだけれど、そのくらい感動した。妹も同意のようだった。

何よりも接客をしてくれたお姉さん、お兄さんがとても優しく、丁寧な方だったこと。

最後にバスクチーズケーキと、それに合うカクテルをとお願いしたら、
メニューに載っていないコーヒーリキュールと生クリームで作ったリッチなカクテルを作ってくれた。こちらも本当に美味しかった。

お会計時に、クッキーも出してくれた和菓子屋さんのお菓子のお土産までくれて、お見送りまでしてくれて‥

ありがとうございます。また絶対に来ます‥!!

そんな素敵な夜を過ごした1日目。
その後向かった銭湯が閉店していたけれど、そんなことを忘れるくらい素敵な1日だった。

続く

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