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私は、ひとりになってしまっても構わないと思った。

疲弊ばかりな日々の1ヶ月でした。

1月初旬、私は仕事に関して大きな課題を終え安堵していました。

張り詰めていたものがプツッと切れたように、
仲良しのひととお酒を飲み明かした日がありました。

そうしてそのときの、私の大失敗…。

私はかなり酔っ払って、なぜかいつもしっかり見るケータイすらほっぽらかして

彼の電話にもLINEにも気がつかず

気づいたら記憶もそぞろで朝になっていました。

そこから帰った私は謝るしかなく、
彼はこんな私に相当なショックを受け、
蔑み、呆れ、冷めていました。

いつも私のほうが彼にうるさく
「連絡しろ」と言っていたのに
ルールを破ったことに対して
彼は怒りとともに私への信頼を失いました。

私はただ、謝るしかなかったですが
話し合うのもままならず
私は出張へ。
そして帰ってきたら体調を崩してしまいました。

お互いしばらく、よそよそしいままでしたが
やはり彼はまだあの日のことを引きずっていて

ちょっとしたことをキッカケに大喧嘩が勃発し

また、
例の「もう、冷めた。俺はもう、別れたい」

の台詞が出てきました。

「今度は本気だ」という、冷めたような口ぶり。

そして、私は去年の大晦日あたりから
《私はいつこの人と別れてしまっても構わない》
という想いもあって

すべて失くしてしまうし、
なにもかも面倒だし、
またエネルギーを使うけれど

もう、「別れたい」という言葉も聞きたくないし
いちいち苛々されるのも疲れたし
苛々するのも疲れたし

もう、いいや。
十分だ、と思い

彼の目をみて、
「わかった。別れましょう」

と言い、夜でしたが、
私は大きな袋を取り出し荷物をすばやくまとめはじめました。

彼と私は、喧嘩をしたときにお互いに
イジワルを言い合っていました。

「お前なんか、俺と別れたら変なこと暴露しそうだよな。どうせ何か録音してるんだろ」(彼)

「私、出て行ってあげるから引っ越した時の初期費用は半分返してね」(私)

もう、うんざりだ、と言い合い

私は涙を流しながら、がんがん荷物をまとめはじめました。
すると彼は、あまりにも勢いづいた私に驚き
「え、待ってよ待ってよ」というのです。

「別れるんでしょ?もう私、別れるって決めたらあんたの顔、一刻も早く忘れたい。いいよ。家賃しばらく困るなら払ってあげる。初期費用も返してなんて言わないよ。安心して、別れても何も金銭も要求しないし、2人で撮った写真もぜんぶ消すし、あなたのまわりの人たちとも一切連絡しないし、あなたの連絡先もSNSもぜんぶブロックして、あなたとは一生金輪際会いません。家具も家電もぜんぶ置いていってあげる。いいよ、9年前にあんたが私にしたこともぜんぶ忘れてあげるから!」

私はなかば叫ぶように、泣きながら荷物をまとめました。

すると、さっきまで私に冷めたことや傷つける言葉を投げていた彼は

いきなり慌てふためき泣きだすかのように
「やめてよ〜やだよそんなの、さみしいよ〜!」

と、言い出し私を引き止めました。

「さわるな!!」と私は言い
「なにがやだよ、だ。
別れたいって言ったのはお前だろ!
もうあんたの〝そのときそう思ったから仕方ない〟の感情に振り回されたくないんだよ‼︎
私は本気なんだよ!」

彼は一瞬にして心変わりをして
私がいなくなると思ったらものすごくさびしくなって嫌だと思ったそうでした。

しかし私は、この私の覚悟を返してほしいと思ったと同時に

本当に

こっちが冷めたんです。


だから、もう私は変わらない、
そう思ったのです。

「俺、青子ちゃんのいまの本音叫ばれて響いちゃったんだよ。いまのは魂の声だったよ」

…は?

と思いつつ、

「ねえ、片付けよう。俺たちは絆で繋がってるんだから」

もう、いいかげんにしてほしい。
私は絶対にこの人と別れてやる。
こんなに、彼の感情に翻弄されて、
身が持たない。
自分勝手すぎる。

その日はひとまず、やり過ごしました。

そして私は、あのときの復讐計画をしようと
具体的に物事を考えるようになったのです。

青子ちゃんが好きで仕方ないんだ
どんどん好きになってるんだ

と、いう彼。そして

もう、冷めたよ。
もう好きじゃないし別れたい

と、いう彼。

ずっとそんな調子でこられて

私は、彼の言葉なにひとつ信用できなくなっています。

そしてそれから何日か過ごしても
やはり私が小さな事でキレてしまうことになるのです。

もう、無理。

とりあえず距離をおこう。


私はしばらく実家へ帰る。

顔を合わせたくない。
1ヶ月ほど頭を覚そう。

そして物件を探そう。

私はとりあえず1ヶ月分の荷造りをして、
彼のいないあいだに出て行こうと、

決めたのでした。


つづく…

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