目的観光と結果観光の違い
今、島根の隠岐海士町にいます。島後島からのフェリーを降りると、「ないものはない」のポスターに溢れていました。梅原真さん作のポスターで、MATCHAのオフィスにも貼ってます。めちゃくちゃいい言葉。
フェリー乗り場の2階には「ないものはない」をテーマに、コンテストが行われていました。一つの町の言葉から想起される言葉やイメージ、写真を町に住んでいる人が出していくもの。
ここにあるものは、島の新聞にも掲載されるらしい。
「あるでしょ?」
昨日、隠岐ユネスコ世界ジオパーク推進協議会の事務局長の野辺さん、寺田さんと飲んでいた時に、ふと立正大学の鈴木先生の話を思い出しました。
「観光には目的観光と結果観光というものがある。今、日本には目的観光ばかりが増えてきていて、結果観光を日本は目指するべきなんだよ。」
「結果観光?目的観光?それってなんですか?」
と聞くと、なるほどと思える回答があったので、自分なりの整理も兼ねて書きまとめてみます。
目的観光と結果観光の違い
目的観光とは、観光を目的とした地域づくりをすることであり、結果観光とは、地域の魅力を高めていたら結果観光に繋がることを指す。
目的観光は、モノカルチャー化、つまり単一化してしまい地域がどんどん貧しくなってしまう。作り物感があり、の地域の成功事例のコピーになることが多い。
結果観光は、居心地の良いその街ならではの資源を生かしたライフスタイルを作っていくことを目指すこと。それが地域の魅力になり、結果観光につながる。地域資源が持続的に残る。
そんなことを鈴木先生は言っていました。
どっちが正解なのか
正解はなくて、人の尺度とレベル感による、というのが自分の結論です。個人的に好きなのは結果観光の方ですが、目的観光は目的観光で極論、振り切ればありだと思っています。
目的観光を言い換えると、エンタメと言えるかも知れない。人が最高に感動するものを作りきっていく。例えば、USJのハリーポッターも作られたものですが、ハリーポッターの世界観に触れたい人を感動させていますし、それは素晴らしいことです。
とはいえ、多くの地域が目指すべきは結果観光をしたほうが長く持続していくでしょう。そして、それをどう旅行者の学びにつなげていくかが肝な気がしています。近しい考えは下記に書いたので、よかったら読んでもらいたいです。
↑結構多くの人に読まれました。
観光や旅が好きな理由
オンラインとオフラインの境目が無くなり、あらゆる情報にあふれている今だからこそ、自分自身で体験していくことの価値は高まっています。
僕が観光や旅が好きなのは、旅行した人の価値観を変容させ、人生を変えるくらいのパワーがあると思うから。事実、自分がそうでした。
今後、人の移動が世界的に増えていきます。領域としてもめちゃくちゃ面白いので、もらった定義を活かしながら、ときに新たな定義を作りながら、後々に残るものを積み重ねていきたい。
そんなことを海士町で思いました。
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