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優秀教員賞をいただいた話【研究者日記】

医学部の講義部門で優秀教員賞をいただきました。

授賞式にて、自分の名前と「優秀教員」という文字が刻まれた星形のクリスタルの盾をいただいて、あの瞬間はなかなか嬉しかったです。

受賞公演をさせていただいたのですが、講義部門には私のようなものの一方で、実習部門というのもありました。

実習部門の先生の受賞講演を聞いてきたんですが、非常に面白かったです。

その先生は、解剖実習の話をされていて、学生たちが初めて解剖を体験する難しさや、臓器と知識を結びつける大変さなどについてお話されていました。

そんな中でも、日常生活との関連性を持たせた例を出して説明してくれることで、学生たちは内容をより深く理解できるという話をしていました。例えば、大谷翔平選手の肘の再建術に関する話や、それに使用される筋肉について説明をしつつ、解剖実習に取り組んでもらう話がとても興味深かったです。

私自身も心理学の授業を担当しているので、心理学の概念や理論をただ説明するだけではなく、学生たちの日常生活や経験と結びつけることで、より深く理解してもらうことが大切だと感じています。

例えば、条件づけなどの心理学の理論を、日常生活の中での具体的な例として提示することで、学生たちはそれをより実感として理解できるのではないかと考えています。

また、先生が言われていたのですが、何をするか、何を目的にするかを最初に明確にして、それを目指して実習に取り組んでもらうようにすると、学生はしっかり取り組んでくれるということについて、非常に共感しました。

わたしも授業の初めに、学生たちに今回学ぶ内容と日常生活や将来の医療現場での応用の方法を考えながら授業を受けてもらうように伝えています。

そうすると、授業の最後にその内容をまとめてもらい、レポートを書いてもらうと、最初に話した内容のレポートが返ってくるので、なかなかいいなと思っています。

目標や方向性を持って学びや行動を進めることは、そのプロセスをより有意義にする鍵だと感じています。

ということで疲れましたが(笑)、優秀教員賞をいただけて非常に嬉しかったです。

教科によっては少しチート感があるかなと思っていて、例えば、心理学はもともとインパクトが強いので、他の医学的な授業を受ける中で心理学の授業が新鮮に感じられることが多くて楽しいんじゃないかなと思ったりします。

だから、少しチートな感じがして、ほかの教科の先生には申し訳ないなとも感じています。

やっぱり、コンテンツ自体の内容は重要だなと思います。今日は、コンテンツ(心理学や解剖)についてではなく、どう伝えるかという伝達手法に重きを置いて話しました。

でも、コンテンツ自体がが興味深いかどうかは、評価や趣味嗜好にかなり影響するなと思います。でも、このコンテンツと伝達方法の相性が良かったからこそ、こんな評価をいただけたのかなと感じます。

こういう気づきは情報発信活動でも活用できそうですね。

6年前に福島に来てから、医学部について何も知らなかった私に、周りの職場の先生方が色々教えてくれたおかげだと思っています。この場を借りて、御礼申し上げます。

それでは、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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