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これはとある地方公務員の育児奮闘記録である〜その2〜

やっちまったなぁ…
幼稚園児の息子を公園に連れて行ったときのヒヤリハット体験です。

出産から約1週間、妻と生まれたてホヤホヤの第二子となる娘が産院から無事自宅に戻ってきました。

娑婆に出てきた長女の可愛すぎる問題、愛する妻に久々に会えたいう遠距離恋愛擬似体験、私と息子の約1週間に渡る野郎同士のガチンコ生活の歓喜と苦悩など、書きたいことはたくさんあるのですが…

冒頭のとおり、息子を連れて行った公園でショッキングというかヒヤリハット的な出来事が発生。
息子をただ公園で遊ばせて、ただ帰ってくるだけの平和的措置のつもりがなんやかんやあり、育休開始早々に少々メンタル持っていかれました。

そうでよ、弱音ですよ。
でも良かったら聞いてやってください…
30代半ばのおじさんの弱った息遣いを…

息子は妹の存在に戸惑いつつも「かわいい」を連呼し、撫でたり、抱っこしようとしたり、添い寝したりと意外にも優しさに溢れたニキぶりを発揮。
息子はとにかく構って欲しいという性格だし、まだまだ甘えたい盛りなので嫉妬心むき出しにするのではないかと妻とヒヤヒヤしていたので一安心だったわけです。

しかし、やはり徐々に様子は変化。
息子は授乳中の光景を見るのを嫌がったり、赤ん坊を寝かせている少し高さのあるベビーベッドによじ登ったりと「可愛がられてる奴が俺以外にもう一人現れやがった。これはまずい」といった様子。

それは妻と長女が退院した翌日のこと。
土曜日で幼稚園も休みでした。

午前中からジェラシー若干発動気味の息子の気を紛らわせるため、そしてしっかりと疲れてもらって昼寝をしてもらうため(夕方から就寝まで家族みんなが平和に過ごせるか否かが息子の昼寝にかかっている)、私と長男の二人で近所の公園へ行ったわけです。

その公園には結構立派なアスレチックがあり、一番高い場所から地面にかけて螺旋状の滑り台が設置されています。
その滑り口に辿り着いた息子。
そして息子の後ろには彼よりも1歳か2歳くらい歳上と思われる女の子が順番待ちをしていたのです。

息子は後ろを振り向くなり、その女の子に向かって「こっちに来ないで!来ちゃダメ!!」と語気を荒げたのです。

下にいた私は「来て良いんだよ!みんなの公園なんだから!滑っておいで!」的なことを2人に声掛けしたと記憶しています。

すると少し間を置いて息子がスルスルと滑り降りてきました。

その直後でした。

まだ頂上にいた女の子が、突然号泣し始めたのです。
女の子は「ママ!」と叫び、何やら足元を指さして何かをアピールしている様子でした。
これは息子が何かしたのではと思いましたが、下にいた私の位置からでは女の子の足元が死角になっており、よく確認できなかったのです。

私は女の子に滑っておいでと声を掛けたところ、その子は泣きながら下へ滑って来ました。

どうしたのかと尋ねると足元を指さして号泣するばかり。
彼女の脛のあたりをよく見ると剥がれかけた絆創膏がありました。

彼女は泣くばかりだし訳を話せませんし、死角だったので確証はありませんが、私は息子が彼女の脛に貼られた絆創膏をペリっと剥がしたのだなと思いました。

近くのベンチに座っていた彼女のお母さんに事情を話したところ、大事には至らず笑って許してもらえました。

息子がペリっとやってしまったのかどうかは本人も黙して語らずだったので結果的に闇の中です。

しかし、今回息子が起こした行動で私にとって意外だったことがあります。
それはそもそも彼が女の子に対して「来ないで!来ちゃダメ!!」と語気を荒げたことです。

息子は全く人見知りしないタイプで、誰にでもガンガン距離を詰めて遊びたがるという積極性の持ち主でどちらかというと博愛主義な感じの人物です。

公園や幼稚園、行く先々で老若男女関係なく愛想を振り撒くスタイルで、あまり友達を拒絶する姿をこれまで見たことがありませんでした(私が知らなかっただけかもですが…)。

なので今回の一件はとても私にとって意外な出来事でした。

ということで、今回彼がとった行動の経緯を考察してみることにしました。

①1週間も母親と離れて凄く寂しい思いをしていたが、自慢の陽気さで何とか気持ちを切り替えて頑張っていた

②そのためかなりストレスが溜まった

③やっと母親が帰ってきたものの自分以外にもとにかく愛でられる存在が突如として現れた

④基本的に優しい性格だし、赤ん坊は好きなタイプなので可愛がってくれていた

⑤またまだ甘えたい盛りだけども我慢の日々が始まってしまい戸惑いの連続だった

⑥公園という妹がいない場所、兄という立場から一瞬解放されたためかアスレチックを独り占めして遊びたいという気持ちになり、近づいてきた女の子を拒絶し意地悪な言動をしてしまった

このような心の動きがあったのではと今は考えます。
自宅で娘が寝ているベビーベッドに何度もよじ登ろうとする行動も、赤ん坊を可愛がりたいという素直な優しさがほとんどだとは思いますが、今大注目の赤ん坊がいるベビーベッドによじ登れば自分のことをもっと大人たちが構ってくれるはずだという論理的な考えに基づく彼の我々大人たちに対する実験的行動なのだとも思いました。

彼が選んで妹が誕生したわけではなく、私たち夫婦の都合で急に彼を兄にしてしまったわけですし、そもそも彼は兄である以前に彼というひとつの人格です。

今後もしかしたら彼に我慢させてしまうこともあるかもしれませんが、今はたくさん甘やかしてあげて、可愛がって、なるべく寂しい思いをさせないようにしなくてはと思うとともに、上の子の心情ケア的なことも育休中の父親に課せられたひとつの使命なのかもしれないと感じたのでありました。

そして公園で出逢った女の子に怪我をさせたりしなくて本当に良かった。
自分の子が怪我するのも相手を怪我させるのもヒヤヒヤしかないですね。
ずっとこういうヒヤヒヤをしてきたんだなぁ、させてきたんだなぁと自分の両親の気持ちがわかった気もしました。
まだ社会性修得中の人間初心者たちの遊びは親がしっかり見ていなくてはいけないなと再確認させられた日でした。

外は梅雨の時期で半端なく蒸し暑いし、めっちゃ疲れました…

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