ケージの中の
暴れまわる白い猫
甘えることを知らない
まるで自分みたいだ

爪を立てて引っ掻いて
傷だらけにして血まみれにして
噛みついて噛みついて歯形だらけにして
どうせあなたに何も届かないなら
あなたに傷をつけて    傷だらけにして
あなたの癒えない傷痕になりたい

あなたが美しいと言った
この雪のような毛並も
あなたの一番になれないのなら
何の意味もない

もしもわたしが雪なら
春になって    溶けて消えてしまいたい

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