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AO・推薦のための「活動実績づくり」の罠:前編【その是非を問う】

こんにちは。青木唯有(あおき ゆう)です。
日本アクティブラーニング協会理事およびAO・推薦入試オンラインサロンナビゲーターを務めています。

今回記事のテーマは「活動実績づくり」について。

ご存知の方も志望理由書とほぼセットで課される、AO・推薦入試における
提出書類が「活動報告書」
です。

・スポーツや学芸における大会・コンクール歴や受賞歴
・ボランティア活動
・海外留学経験
・語学などの取得資格
・特筆すべき課外・学外活動

などが、「活動報告書」に記載できる代表的な項目です。

これらを履歴書型のフォーマットに時系列に記載するケースもあれば、
各活動の内容について文章化するケースもあるなど、「活動報告書」の体裁は、大学・学部により様々です。
中には、活動報告書に添付できる「任意提出資料」として、特にフォーマットを設けずに、より具体的な活動内容を受験生の自在な編集で提出できる大学もあります。

以前の記事でも触れましたが、自己理解や自己分析の重要なベースとなるポートフォリオの作成が、この「活動報告書」作成にもダイレクトに活かされます。いずれにしても、志望理由書と合わせて、自分自身をアピールするための重要な書類です。

ところで、私はよく、AO・推薦入試は「動詞的」だと説明することがあります。その人物が何者であるか?について、その行動で判断する側面があるからです。

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そんな話を受験生にすると、AO・推薦入試をきっかけに、
「興味のあることについて、自分から行動してみよう!」と、変化するケースが多くあります。

AO・推薦入試のために活動するのは、ヨコシマな感じがする・・・
という指摘も耳にしますが、
「活動報告書」があることによって、机上の学びという受動型の学習だけでなく、自分の行動によって得られる能動型の学習を身につけられることは、
むしろ意義あることだと思います。

一般受験であっても、予め英語や数学といった受験科目が決められています。受験科目の勉強をきっかけに、「英語を話せるようになりたい!」とか「数学の奥深さをもっと知りたい!」と、強い関心に変化し、より学びが深化することは、悪いことではありませんよね。

AO・推薦入試の受験をきっかけに、何か行動を起こし活動してみよう!
という流れ自体は、問題ではないのです。

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ですが、AO・推薦入試をきっかけにした活動による「実績づくり」については、その取り扱い方が難しいと感じることが多々あります。

よく「AO・推薦で有利になるための活動実績をつくるには、何をしたらよいですか?」という質問を受けます。
たしかに、提出書類には、受賞歴を書いたり活動による成果を記載できたりしますから、受験生が「実績が欲しい!」と考えるのは無理もありません。

ただ、実績欲しさが過ぎるがあまりの悪い意味での「恣意的な活動実績づくり」が、AO・推薦入試の本来の姿を歪めてしまうのではないかという恐れを抱くことがあるのです。

数年前、民間の塾・予備校がAO・推薦入試受験生のマーケットに注目するようになってからは、よりそうした懸念が強くなりました。

ここ数年間で、AO・推薦入試指導を専門にする新しい塾や予備校がいくつも開校されています。その中には、活動実績づくりの支援を指導の売りにしている塾・予備校もあります。

実は、そうした新興のAO専門の塾・予備校が、かつて大物政治家やその関係者などの講演会を催したことがあるのですが、
私にとっては、このイベントが、AO・推薦入試のための「活動実績づくり」について考えさせられる一つの事例になりました。

(中編につづく)

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