『川 - 夢に』
『川 - 夢に』
この埃だらけの街を抜け出して
川を下る
26年前に恋人がこの世から去った
23年前に君と出会った
穏やかな海へと川を下る
21年前
君に告げられなかった
「遠くに行ってしまった恋人を・・・」
川を下りはじめて26年
やっとのことで海が見えてきた
ここは河口までどれくらいだろうか
河口まで26年
河口まで23年
ずっと忘れずに川を下ってきた
今も思い出す情景
だから
せめて
夢に現れないでくれないか
また
枕が湿っぽい
今、俺は
河口まで何マイルなんだろう
Copyright 2024(C)Kazuya Aoki(碧木和弥)