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セミナーまとめ&後日談:10XさんとBizDevトークをひとり振り返る

こんにちは、Ubie Pharma Consulting Director & Ubie Discovery BizDev の Akira です。

2021/11/17(水)10X CEO 矢本さん(@yamotty3)、BizDev 赤木さん(@tsutomuakagi)と弊社代表/医師の阿部と私で対談を実施しました。『業界未経験からBizdevになったメンバーと採用したCEOトーク』と題したウェビナーで、平日夜遅い時間にもかかわらず大勢の方がご来場くださいました。ありがとうございます。

それぞれのCEOが求めるBizDev人材たる資質や、BizDevの実体験を踏まえた学びを話し合い、業界や事業フェーズが違っていても考えてることは同じなんだなと嬉しくなったり、なるほどそういう考え方もあるのかと膝を打ったり、とても楽しかったです。

一方で正直、ちょっと時間足りなかった、という感想。私自身も参加したいセミナーに時間の都合などで参加できないことはあるので、セミナーの内容を勝手に振り返ろうと思います。あくまでも私の目線ですのでその点だけご了承ください。

こんな人に読んでほしい

・BizDev転職に興味がある人
・BizDev採用に悩んでいる人事の人
・BizDev転職したけど上手く活躍できないと感じている人

テーマ① CEOが語るBizDevに求められる資質

自分が話す前で緊張していたので、正直あんまり覚えてないです笑

ただ、記憶に強く残っているのは、両社代表とも表現は違えど「業界知見は全く必須要件ではない」ということを言っていましたね。私も強く共感します。

業界知見が深ければもちろん武器になり得ますが、むしろ、せっかくスタートアップで革新的な価値創造にチャレンジできるので、ゼロベースで色々考えたいものです。必要最低限の知識をキャッチアップをしながら、自分たちの創りたい世界を実現していくために業界変革をも実現していくんだ、という視座とやり切る気概が大切ですね。

テーマ② BizDevが語る苦労や学び、未経験からのパフォームのさせ方

実際に話した順番とは異なりますが、BizDevとしてパフォームするとは何ぞや、そもそも BizDev = 事業開発 ってなんだ?という点からまとめます。

スタートアップにおいて事業を開発するということは、単純に収益を上げるということではなく、自分たちの創りたい世界を実現していくということ。

なので、BizDevとしてパフォームしている状態というのは、自分たちの創りたい世界をどれだけ実現できたか、ということです。

なので、そもそも自分たちが創りたい世界ってどんなだっけ?というとことは追究してもし過ぎることはありません。昨日よりも今日、今日より明日、創りたい世界に着実に近づいているか。創りたい世界と自分たちの世界のギャップはなにか。そのギャップを埋めるために何が必要か。必要な要素を獲得するためには…。

考えを巡らせると、あるところで必ず行き止まりになります。やってみないと何ともわからない、不確実性や課題に出会うはずです。これを実際に何かしらの方法でもって検証することが必要です。限られたな時間とリソースで。

10X 赤木さんも「 why を追求すること、フォーカスすることがパフォームする上で大事だ」と強調されていました。


世界でその不確実性・課題に一番詳しいのは、自分たちの創りたい世界を追究しつくした自分に他なりません。他に誰ができるでしょうか。そう、”お前がやるんだよ!”(あるメンバーが飲みながらアツく語って以降Ubie社内で流行し標語的に使われているフレーズです笑)

つまり、BizDev とは、自分たちの創りたい世界を実現するために、不確実性・課題を現実的な時間・リソースの中で解消していくことです。こうなると優先順位付けとスピード感が重要になってきますね。

結局BizDevとしてパフォームするということは、どれだけの意味ある不確実性・課題をつぶしたか、つぶせるかである程度測れるのです。

また、不確実性・課題をつぶすのにどうしても手数が必要な場面が多くあります。個人のスキルを磨くことも大事ですが、社内外にたくさん仲間をつくることで飛躍的に手数を増やせます。単発でも自分ひとりでは解けない課題を解けます。この観点から、仲間をどれだけ増やせるか、も BizDev としてパフォームしているかを測る指標と考えられるでしょう。

道中の苦労や学びも語り切れないほどありますが、今回は割愛。そのうち記事にしたいと思っています。

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BizDevとして実際何をしているのか

次のお題は「チームや自分の役割は?」。

実は、これは難しい質問です。一言ではとても言い表せない。自分たちの創りたい世界を実現するための一切合切なので。

私自身が転職以前そうであったように、BizDevに興味があるけど、実際何をしているのかよくわからない方も多いと思います。

まずは私が立ち上げからスケールまで担当している製薬事業の位置づけと、その中で BizDev がどんな役割を担っているのかを説明します。

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製薬事業はプラットフォームたるAI問診を核としたプロダクト・事業があり、その上に立脚しています。

BizDevは戦略、プロダクト開発、マーケット開発、組織開発とほとんど創業じゃないか?というくらい幅広く、必要なことを何でも考え、実行します。

いわゆるコーポレート機能については全社と共通的な基盤を持っていますが、事業毎に異なるバックオフィス機能については設計・実装しています。
もちろん、事業フェーズによって最適なことはめまぐるしく変化します。製薬事業においても立ち上げ(0→1)からスケール(10→100)に至るまで本当に多様な役割を担ってきました。

10X CEO の矢本さんも「BizDevは総合格闘技だ」とおっしゃってましたし、10X BizDev の赤木さんも、事業フェーズ毎にやることがダイナミックに変遷してきたことを話されました。業界は違えど、事業開発として本質的に大切なことは変わりませんね。

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実際に組織を設計して、人を採用して、事業オーナーさながらの権限で自由度高く取り組んでいます。もちろん一人では何もできないので組織立ち上げメンバー大募集中です。 詳しくはnote にまとめたので、ぜひご覧ください。

事業フェーズの変遷にどう対応するのか

事業フェーズ毎にやることがめまぐるしく変化する中で、どう組織・チームとしてケイパビリティを拡張しながら、自身も活躍し続けるか。

フェーズ毎に求められるケイパビリティが異なるのだから、いっそのこと割り切って、フェーズ毎にそれぞれ得意な人にハンドオーバーしながら進めていく方法もあると思います。

私のように、2年間打ち込む中で自身のケイパビリティを拡張しながら、巻き込む人を増やす方法もあると思います。潰すべき不確実性を的確に捉え、不必要な過去の学習内容を捨て、新しいことを経験から高速で学習することを通じて、走りながら変化・進化していくことで、ケイパビリティはなんとか食らいついていきます。どうしようもないところは、早めに採用したり補完的なケイパビリティを持つチームメイトに助けを求めます。

事業を開発する how として、オープンイノベーションも非常に強力です。自分たちの創りたい世界に共感するイノベーターを社外に求め、補完関係を構築していくのです。

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事業開発のスピードを上げるコツ

最後に、セミナーでも質問がありましたが、自分たちの創りたい世界を少しずつでも着実に実現する私なりのコツをご紹介したいと思います。ここでは、スピード感を上げることで成功確率が高まるという仮説を前提に、事業開発のスピード感をあげるために必要な考え方をまとめます。

私が担当している製薬事業は、いわゆるエンタープライズ系のビジネスなので一つひとつの検証に時間がかかります。それでもいかにスピード感をもって検証を進めるか、を追求することが、事業開発を上手く進める上では重要です。

例えば、本当にこの契約はビジネス的なリターンが十分担保されているのか、プロジェクトを進めることで私たちが実現したい世界を実現できるか、終わった後に振り返ろうとすると平気で1〜2年かかります。これでは事業を立ち上げられません。その手前にちょうどよい大きさの検証課題=不確実性を見出さなくてはいけません。

検証すべき不確実性と、そこから得られるリターンの種類・大きさを強く意識して、ちょうどよい大きさの課題を切り出し、正解を見出すまでとにかくハイスピードで検証を繰り返します

リスクに対する感度やヘッジの必要性は都度検討した方が良いと思いますが、とにもかくにもやってしまいましょう。常に「もう少し小さく検証できないか」を問い続けるのが重要です。

もう一つ、セミナーでは時間切れでお話できなかった内容を補足します。

ちょうどよい課題を見出すのは個人の能力にもよりますが、Ubieでは組織全体で一定水準に担保する仕組みがあります。

OKRです。概念自体は有名ですが、磨き込まれた運用はUbieが長年かけて、全員が一丸となって築き上げたアセットです。

3ヵ月に1度の頻度で次の3ヵ月の事業として実現したいことを言語化し、チーム・全社でアラインします。その後、1週間、1か月、3ヵ月くらいの単位でトラッキングをし、改善できないか、アラインメントは取れているか見直す仕組みを実装しています。これがとても良いメトロノームになっており、ちょうどよい大きさの検証課題を見出す嗅覚が磨かれたり、スピード感を養うのに役立ちます。

組織としてOKR運用が成熟していなくても個人の能力を伸ばす方法はあります。主に考えすぎてスピード感のないコンサルの人向け(入社当時の自分に向けて)を意識していますが、こちらにまとめていますので、ぜひご覧ください。


まとめ

セミナーや本記事を通じてお伝えしたいことは

・事業開発は自分たちの創りたい世界を追究する、やりがいにあふれた職種
・業界知見とか事業開発経験とかなくても大丈夫
・パフォームするためには
スピード感をもって不確実性とトコトン向き合う

ということです。

弊社でも事業開発ポジションで絶賛募集中です。Ubie Discovery では、事業基盤、プラットフォーム事業、プラットフォーム活用事業とそれぞれやることが山積みです。きっと興味のあるテーマを見つけることができると思います。

また、私も所属する製薬事業では業界の変革を実現していく非常に面白いフェーズです。他社では事業開発のカバーする領域ですが、Ubieでは能力密度を高め出力を最大化するために、あえて Scale 組織として別組織化しています。製薬事業 Scale 組織 Ubie Pharma Consulting で一緒に世界を変えませんか?

これからの製薬事業は海外展開、プロダクト価値の深化・浸透、などなど、まさに規格外の Scale を狙うエキサイティングなフェーズです。

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0→1フェーズに興味がある方はこちら

10→100フェーズに興味がある方はこちら

1→10フェーズに興味がある方は両方見比べてみてください笑

BizDev / UPC に足りないケイパビリティを補完し、社会実装のラストワンマイルを実現していくOpsという職種もあります。BizDev / UPC に興味があるし応援したいけど、自分にはちょっと向いてなさそう…という方もぜひ一度こちらをご覧ください。



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