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「スナックGINZA展」展評

もし、「いわゆるギャラリーストーカーを対象に、女性であることを武器にして男に媚びる」作家がいたとする。
そして、その理由が「アートができないが、女性としての魅力はある」ことだとするならば、当展示の女性作家は全て「アートができて、女性としての魅力もある」。彼女たちにあえてドレスを着せホステスをさせる。それは即ち女性的価値で自らのアートを補強する作家たちへの痛烈な皮肉だ。この企画はイロモノという枠を超えてフェミニズム・アートなのかもしれない。
アートの現場にて、女性性を前面に出し道化に徹することは、アートにおける女性性そのものへの冷笑と言える。

キュレーターは「パフォーマンス・インスタレーション」という、形式的な視点での解釈をこの展示に与えているが、私には「時代性を内包したフェミニズムを軸に持つコンセプチュアルアート」にしか思えない。女流作家によるホモソーシャルや現代アート男女問題への明確な反抗と怒りを、当展示の形式からは想起させられるからだ。

(渡辺八畳 校閲ver.)




2017年にこういう展示がありました。
自分で展評を書くというのもどうかと思うけど、まあ、「参加してみての感想文」ぐらいに考えていただければ。

【概要】

「スナックGINZA」展

●女流作家が銀座でホステスの社交パフォーマンスをします。
絵画・映像・ポエトリーリーディング・ライブペイント・インスタレーション・音楽・写真などの多岐にわたる表現をお見せ致します。

会期:2017年10月20日(金)~31日(火)
場所:Meets Gallery Ginza  
http://www.meets-gallery.com

キャスト:あおいうに/渋澤怜/あめのいち/牧田恵実/やましたあつこ/端木えいし/ヨシナリミチコ

企画・協力:Art Lab TOKYO
キュレーション:ヨシナリミチコ

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