はちどり

次男が大好きなハチドリ。羽ばたきを止めると死ぬんだよと聞いてから気になる存在に。 自分…

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次男が大好きなハチドリ。羽ばたきを止めると死ぬんだよと聞いてから気になる存在に。 自分のための忘備録

最近の記事

母親の後悔と社会

#母親になって後悔してるといえたなら 新潮社の本。 このタイトルが伝えたいのは、「女は産むべきか産まないべきか」の問いではない。また「子どもを産まなければ良かった」の後悔でもない。 問題の本質は、母親の大変さやパートナー選びの失敗でもなく、子供を産む決断や子育ての責任を個人に負わせる社会の側にあるのでは、という問題提起だ。 後悔なんて感じたことはないという人はそれでいい。後悔を口にする母親は間違いなく少数派だろう。 今月、国連女性差別撤廃委員会による8年ぶりの日本審査が実

    • 弱音をはけない社会の作り方

      素うどん問題 xで本の引用が一人歩きしてしまい、冷めたうどんが話題になっていた。 時代遅れ、自分の好きなものを食べれば良い、私は〇〇してる、黙ってないで話し合えばいい…と語気強めなコメントと引用が並ぶ。 いや、冷めたうどん、私は食べ続けたから! 7歳と4歳の子どもは、キャラクターが禿げたプラのお皿が気持ち悪いと言ってお子様ハンバーグを食べない。〇〇の店なら陶器を使ってる、と言われるかもしれないが、お子様プレート=気持ち悪いのイメージがついてしまっているから覆すのは困難で

      • 選択と責任と後悔

        これまで何度も何度も言ってきたけれど、 私は子どもが生まれて、初めて、自分が理解されるということがあると知った。彼らはかけがえのない存在だ。 それでも、この社会で、母親であることはつらい。 つらく後悔したと言わなければ、何も変わらない。 母親は女神じゃない。努力だけでは難しいこともある。 私ができたから、あなたも大丈夫。 みんな我慢してる。 産む前にわかったはず。 自分の選択、自己責任。 わたしは娘から妻に母になり、「わたし」を優先することはできなかった。両親、夫、子ども

        • 何者かになるという呪い

          もう輝かなくていい もう夢はないし、輝かなくていい、とインタビューで話した。私の周囲には、この言葉にモヤモヤする人がいるだろうなと、思っていた。 案の定というか、「もう輝かなくていいと言っていたけれど、本当はどうなの?これから何がやりたいの」と早速、ある人から聞かれた。 多分私は何か行動するのだろう、という期待から発してくださったと良い意味で理解をしている。 ただやっぱり、輝かなくていいという発言が、やる気のなさや諦め、現状への満足。そういったものにつながってしまうのか

        母親の後悔と社会

          母親になって後悔してる、といえたなら

          20年前の私に伝えたくて 2022年に受けたインタビューが書籍化された。登場した7人の母親の言葉、ひとつひとつが、全て私自身の物語かと思うほどに、響いた。 子どもとの距離感、おままごと遊びの苦痛、医師や保健師など専門家からかけられた言葉への違和感や反発の経験。驚くほど共通点があった。私の中ではスタンダードな感覚だったので、本当はみな母親を演じているんだろう、と思っていた。比喩だとしても、目に入れても痛くないとか絶対に嘘だよね?と信じられなかった。 赤ちゃんを見ると「ミルクの

          母親になって後悔してる、といえたなら

          支援の輪の中にいること

          ミャンマーのヤンゴンでクーデターを経験し、帰国して1年が経とうとしている。ミャンマーをいつか旅することはあっても、暮らすことは、しばらくないだろうなと諦めている。 兄姉弟で始めたヤンゴンかるたプロジェクトは、たくさんの方との出会いに支えられ継続している。これからも、年代、国籍、さまざまなボーダーを超えた活動を広げたいし、私にできることは手伝うつもりだ。 娘がこういう活動をしていると、「意識が高い」とか、「ご両親もさぞ国際貢献や教育に熱心なんだろう」とか「どんな子育てをして

          支援の輪の中にいること

          子が子なら 親も親

          子育て中、現に今もなお。 「お母さん、どうにかしてください」 「お母さんが説得してください」 「お母さん、教えてあげた方が良いですよ」 と言われることが、結構ある。いや、かなりある。その度に困る。 何が困るのかって、実はそれを言っている人が、 一体子どもの何に怒っているのか、何に困っているのか、 子どもをどうして欲しくて、私に何を求めているのか、 実は私に怒っているのかが、実はよくわかっていないことだったりする。 10年前の私は、真面目だったし、自分の人生で人を困らせたこ

          子が子なら 親も親

          長男が海外進学した後の変化

          長男が家を出て約1ヶ月。寂しい?不安?と時々聞かれるけれど、自分でも驚くほど何も変わらない。 今日、オランダにいる長男から久しぶりに電話が来た。何かあったのかな?と思ったら、店に料理酒がなくて菊正宗ならあるんだけど、これって日本酒だよね?と。「そうだよ」と答えると「わかった、じゃあね」と切られた。とりあえず、今日も生きているようだし、何か作るつもりなんだろう。 変化といえば、次男と一緒に過ごす時間が増えた。 次男は勤勉な長男とは違い、驚くほど勉強しない。全くしない。何や

          長男が海外進学した後の変化

          自立を支えるもの

          長男がオランダで一人暮らしを始めて3週間。 最初からあまり連絡がないけれど、最近はLINEさえ既読にならない。生存確認したくてLINE、messenger、メール、すべてに連絡してみると”いまご飯作ってるから”と写真が送られてきた。  「いつか一人暮らしするときのために簡単なメニューを教えて」と言われて、よく一緒に作ったピーマンの肉詰めやパエリア。ちゃんと自炊していることに驚いた。 外食も食材も高い、とぼやいていたけれど、ベトナムでもミャンマーでも、長く住んでいる人に聞くのが

          自立を支えるもの

          反省なんてしない

          難しい子育てをしている間、両親と夫の言葉はいつも厳しかった。 「子育てが苦手なあなたが子供なんか産むから」 「甘やかすから子どもが我がままなんだ」 「母性でなんとかしろ」 「お前にはホスピタリティがない」 正直、今なら斬って捨てるのだが、若く真面目で自己肯定感の低かった私は、ひたすら耐えて追い込まれていった。 あるきっかけで、子どもは変わらなくていい、私が変わるんだと決めた日。私は子育てをやめた。 子育てが苦手なら、相手を子どもだと思わなければいい。対等な人間だ

          反省なんてしない

          ひとの言葉に囚われてきた私

          ひとの言葉に驚いて一歩も動けなくなる時がある。 校長先生から「こういう子供が犯罪者になる」と言われたとき。 家庭訪問に来た担任から「お母さんは部屋の掃除ばっかりしていないで、もっと子どものことを見なさい」と言われたとき。 異才発掘プロジェクトで「なぜ彼を高校進学させるのか。お母さんは息子さんの邪魔だ」と言われたとき。 高校の配慮申請で「君のような生徒はリスクになる。さっさと帰りなさい」と言われている息子を見た時。 息子をなんとかしなくちゃいけないと使命感や善意から出

          ひとの言葉に囚われてきた私