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800字日記/20221204sun/148「2022年を偲ぶ」

曇り。喉が痛い。猫が喚くように鳴く。頭痛がないのが唯一の望みだ。喉と熱ならば今日はなんとかやり過ごせそうだ。

そうじを済ませて机に座る。ひざにとびつくネコをあしらい、メモ紙を確認し一枚一枚ゴミ箱に捨てていく。予言カルテ、主人はどっちだ、デニス・ロッドマン、エクリプス、シャワー、志ん朝「花瓶」、訃報、トイレットペーパー、サランラップと書いてある。

読んだ本のタイトルとネットを見た感想と買いものと創作と夢と記憶の断片のメモがごっちゃになっている。すべて日記のネタといえばそれまでだが。

もうかれこれ二十五年、部屋にテレビを置いていない生活だ。

昨日ネットで訃報が目に飛び込んだ。文学座の渡辺徹だ。

京都の安アパートに住んでいたとき、ネットのつながりは悪く、ほとんど毎日京都全域の図書館へかよい上方落語のCDを片っ端から借りてパソコンに入れて聞いた。

そのほとんどが桂米朝と桂枝雀だった。それから江戸落語に手を伸ばして柳家小さん、古今亭志ん朝、立川談志を聴きまくった。京都をはなれる前日、銭湯での夕刊の一面で桂米朝の訃報を知っておどろいた。二○一五年の三月二十日の夕刊だ。その日は奇しくもぼくの誕生日だった。

ぼくが大分を離れる際、日本ではだれが逝去したのか、今年一年をさかのぼって列挙する。今年令和四年にかぎる。それと、ぼく個人のピックアップだ。すべては網羅していない。

仲本工事、アントニオ猪木、三遊亭円楽、水野龍司(劇団昴)、古谷一行、森英恵、三宅一生、小林清志(ルパンの次元大介)、島田陽子、山本コウタロー、安倍晋三、葛城ユキ、高橋和樹(漫画、遊戯王の作者)、上島竜兵、渡辺裕之、柳生博、藤子不二雄A、青山真治、宝田明、高橋国光、鈴木勲(ジャズベーシスト)、西村京太郎、川津祐介、西郷輝彦、西村健太、石原慎太郎、水島新司。半分以上は初耳だった。ドカベンを描いた水島新司、西村健太は言葉を失った。
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