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800字日記/20221206tue/150「一日が三時間に感じる」

腹をネコが踏んで目覚める。八時。外は晴れだ。風邪はぶり返している。そうじをして、布団を干す。それから机に座るが集中できない。冷蔵庫を開ける。空。炒飯をつくって食べる。昼の時報。執筆をあきらめる。買うものをメモして。外に出る。

外は暖かい。心地よい。遠出したい。風邪が悪化したら大変だ。最短で帰ってこよう。浄水場の脇のあぜを通って土手に出、川沿いを走る。鴨と川鳥が浮いている。団地をぬけて県道にでた。

海沿いを走る国道まで出たい衝動を抑えてスーパーに向かう。今日もレタスとトマトが安い。風邪だから体力つけねばと味噌汁にする。つみれの練りもののパックに「塩干」と書いてある。
「これなんて読むんですか? 」
スタッフに尋ねる。
「えんかん」
首をかしげ、ググる。塩干は魚介類を塩漬けして干した食品の総称。やはりこれってはんぺんとかの部類だと思うが。カゴに入れる。それからとうふ、白菜1/4カット、牛乳、食パン、袋麺、マヨネーズ、上白糖、たまご、ぶた肉、米と水を二本。

レジの前で立ち止まる。いつもと変わらない。これで風邪は治るのか。食堂でカツ丼を食べたほうが良い気がするが。レジを済ませて帰ってくる。

風邪だと食事を作る気力が起こらない。朝の冷えた炒飯を食べてそのまま寝てしまおうかと悩むが包丁とまな板をだして、味噌汁にとりかかる。ネコの餌皿にカリカリはまだある。ネコは冬眠モードか。

FIFAワールドカップカタール大会でクロアチアが日本に勝利したというニュースがとびこむ。ぼくは中学からサッカー少年だった。二◯一◯年南ア大会では当時ぼくはローマにいて南アフリカと時差がなくオンタイムで逐一、試合結果をチェックをした。チャンピオンズリーグもローマとラツィオのローマダービーもスタジオオリンピコで見た。そんな自分がいまではワールドカップを見ていない。もう十二年前だ。

時間がこんなに速く感じるのはぼくだけだろうか。一日が三時間に感じる。

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