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媚薬(ジェームズ・スチュアートとキム・ノヴァクのもう一つのバラッド)

彼女はプレゼントに「呪いのパイ」を作った。
彼は食べ、「気分はハイ」になった。
彼女を見ると、彼のハートは高鳴り、
彼女の姿が「キム・ノヴァク」に見える。
これが恋の魔法ーー彼を征服中、
ミルクのように白く、コーヒーのように黒い。

彼女の声は甘いメープルシュガー。
その言葉は香り高いキューバ産の葉巻。
彼は彼女の命じるままに動く。
彼女は魔女の娘で、
これは恋の魔法ーー彼の全てを支配。
命じられれば、彼は
女王陛下にさえ屁をこくだろう。

彼女は彼の魂を、彼のハートを欲しがった。
彼女は彼を自分の一部にしたがった。
しかし彼は彼女の呪いの影響下、
彼女と踊るのは、そう操られているから。
もしも恋の魔法ーー呪いが消えれば、
彼は去ってしまうと、彼女は思い悩む。

ある嵐の夜、彼女は彼に告白する、
「私、あなたに呪いをかけたの。
あなたが見せてくれる愛は偽物かもしれないわ。
本当に愛してるなら、証明して私を安心させて。」
恋の魔法が解けーー彼は混乱し、
彼女に背を向けると、彼女は落ち込んだ。

彼女は彼の前から消えた。
彼は確かに腹を立ていたが、
傷ついた彼女が心配だった。
彼女はひとりで苦しんでいるのかも。

彼が彼女の母親に居場所を尋ねると、
「何も聞いてないね」と母親、「けれど、
もしもあんたが魔術であの子を探すなら、
レシピは教えてやるよ」ーー

まず、彼はネズミの頭を用意した。
次に蝙蝠の羽根を2枚。
それからアヒルの卵を3つと、
4本のカエルの脚を鍋に放り込んだ。

それから5本の蛇の骨(これが苦労した)、
最後に6粒の赤子の涙(危うく忘れかけた)。
これら魔術の材料を集め終えると、
地面に「円」を描き、彼は呪文を唱えた。
これが恋の魔法ーー彼女を召喚中。
人生初の魔法に、彼は尖った帽子が欲しくなる。

しかし何も起きない、彼は肩を落とす。
その時、背後から笑い声がする。
彼女は自分の母親に化けていたのだ。
そして涙ながらに、「本当に愛してくれたのね」。
これが恋の魔法ーー障害を克服、
それは言葉に宿る聡明さであり、
行動に宿る強さである。

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