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夢の中


無自覚な大したことのない悪口に命を削られる
毎日毎日、少しずつ削られていく
仲間意識だなんて、
悪口から生まれる連帯感だなんて、
そんなもの一ミリもほしくないのに、
そこへ入れようとしてこないで
私を入れようと、
それが親切だと
思わないでほしい

きみの感情も、不安も、今までも、
なにも知らないけれど、
私が知っているのは
その口の動き、
無駄の多い連帯の仕方だけ
けれど、
きみの顔を見ると、
自信のなさと
他人を探るようなその目を
見ていると、
もう耐えきれない
目を逸らしたくなってしまうよ


きみに私の傷口は見えない
私にきみの傷口がわからないように、
きみに私の傷はきっと見えない
見ようとも思わないだろう
でも私は見ようとして
見ようとして、
自分の傷が深くなるのを知りながら
見ようとして、
きっと間違っていて、
私の見ようとするやり方も、
きみの傷口の位置も、
間違っていて、でも、
なんとか見ようとするよ
ただ、今日はもうやめておこう
明日もやめておこうか
明後日も、明々後日も、その次も、
結局、
口ばかりになっている毎日で、


そんなに自分を傷つける日々なら、
真っ直ぐに見据えられないのなら、
やめてしまえばいいのに、
きみの生真面目さが、
裏目に出るんだね
本当の生真面目さは、
目には見えない、
きみさえも知らないものだね


わからないことが多いけれど、
きみが思うほど不安にならなくてもいい
きみが思うほど、
世の中は甘くないだろうし、
きみが思うほど、
周りはきみを見ていないだろう
きみが思うほど、
未来も上手くいかないだろう
でも、
きみが思うほど
不安になることはないよ

根拠なんてないよ
あったところで、
きみの悪口に踏み潰されるだけでしょう
根拠なんてないよ
だから、
きみが思うほど
不安にならないでほしい
きみが思うほど
不安になることはないよ
きみが思うより
きみにとってきみは、
もっと魅力的なんだから
それだけで安心してほしい
それだけしか、
安心できることがないよ
だから、
軽い悪口はいらないよ
明日からは、
夢の中に置いてきてほしい
眠っている間に
忘れてしまえばいい
忘れてしまえばいいんだよ

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